メディアに対する法的規制をめぐる動き(2004年〜)

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1月
1月1日◇政府・与党は、すべての納税者に固有の番号を付け税務当局が所得や資産の内容を把握できるようにする「納税者番号制度」導入に向け検討に入った。
◇小泉首相が靖国神社に参拝。首相としては4年連続4回目で、元日は初めて。
◇神戸新聞社は、社外の識者3人による「読者と報道」委員会を設置した。
1月3日◇アルジャジーラは昨年録画した小泉首相インタビューを30分以上放映した。
1月4日◇文化庁所管の著作権保護団体のインターネットサイトから利用者約1200人の個人情報が昨年11月、国立大学の男性研究員に引き出され一部公表されていたことがわかった。
◇自民党の中川秀直・国会対策委員長は広島市内で講演し、憲法改正の具体的な手続きを定める国民投票法案を通常国会に提出する方針を明言した。
◇民主党の菅代表は、憲法公布60周年の06年までに憲法改正案をまとめる方針を明らかにした。
1月6日◇自民党が16日の党大会で採択する「2004年運動方針案」の全文が判明。2005年11月の立党50周年までに新憲法草案を策定した上、全国各地で公聴会を開催し「憲法改正に向けた国民的議論を展開する」と明記。憲法改正に向けて国会法の改正や国民投票法案の早期成立を目指すことも打ち出した。
◇「国境なき記者団」(本部パリ)は、2003年に世界で殺害された記者は42人に上ったとする年次報告を発表。49人だった1995年以降で最多となった。
◇陸上自衛隊第11師団の竹田治朗師団長が、さっぽろ雪まつりの雪像製作会場の近くで過度なイラク派遣反対デモなどが行われた場合には「撤収も検討する」と発言した問題で、札幌市は、大通公園で無届け集会などが行われたときには退去指導に乗り出す方針を固めた。
1月7日◇裁判員制度をめぐる協議で、与党のプロジェクトチームは裁判員の氏名を非公開にすることに合意したが、裁判員と裁判官の数、元裁判員の守秘義務の範囲などについて意見が対立した。
◇民主党は東京・永田町にある党本部の、小沢一郎代表代行の部屋がある10階への記者の立ち入りを近く禁止することを決めた。小沢氏が党本部出入りの際に取材を受けることを嫌い、記者の立入禁止を党執行部に強く要求した。
1月8日◇陸上自衛隊のイラク派遣を目前に控え、陸上幕僚監部は現地取材を予定している報道機関の記者らを対象に、陸自朝霞駐屯地で「不測の事態」に備えた訓練を実施、約100人が参加した。
◇NHKはBSデジタル放送普及世帯が昨年12月末現在507万世帯になったと発表。同局の独自調査による推定値で、BSデジタル対応受信機が約299万台、ケーブルテレビを通した視聴世帯が208万世帯としている。
◇政府・与党は通常国会への教育基本法改正案の提出を見送る方針を固めた。
◇「裁判員制度」の守秘義務違反について、裁判員が事件関係者のプライバシーなど個人の秘密を漏らせば懲役刑か罰金刑、評議の内容に関する秘密漏えいは罰金刑だけとする2本立ての罰則を政府が検討していることが分かった。
1月9日◇石破防衛庁長官は陸上自衛隊の先遣隊にイラク派遣命令を出した。
◇石破防衛庁長官は新聞・放送各社の幹部を防衛庁に呼び、応じた社にイラクやクウェートでの自衛隊の復興支援活動について「現地での取材を可能な限り控えるようお願いする」と異例の取材自粛要請をした。「取材時に発生する不測事態に関して責任を負いかねる」などの理由を挙げている。石破長官はさらに「部隊・活動地域の位置」や「部隊の将来の活動にかかわる情報」など「派遣部隊や隊員の生命・安全にかかわる情報」についても報道自粛を求めた。
◇市民ら約100人が外務省前で「人間の鎖」をつくり、自衛隊イラク派遣反対を訴えた。
◇自民、公明両党は幹事長らで構成する「教育基本法に関する協議会」を開き、教育基本法の全面改正も視野に具体的な改正作業に入ることで合意した。
◇東京都渋谷区は自分の住民票の写しを請求した人物の情報開示を求めていた区民に対し、請求者の氏名、住所、請求理由を開示したと発表。「区個人情報保護条例に基づき、住民票の写しを請求した第三者の氏名などの情報は本人に開示する」と説明した。
◇1991年の韓国旅行中に行方不明となった愛媛県伊予市出身の大政由美さんについて、日本テレビが93年の現地取材で北朝鮮による拉致の可能性を示す証言を得ながら家族に伝えていなかったとする写真週刊誌の報道を受け、両親は同県庁内で記者会見。母悦子さんは「当時伝えてくれれば、違う展開になっていたと思う」と述べ、早急に事実関係を究明するよう訴えた。
◇「放送倫理・番組向上機構」(BPO)は、「放送で名誉を傷つけられた」とする自民党の藤井孝男衆院議員の人権救済申し立てを受理することを決めた。BPOが公人である国会議員の申し立てを受理するのは初めて。問題にしたのはテレビ朝日が昨年9月15日に放送した『TVタックル』。テレビ朝日によると、野党議員が97年2月の衆院予算委員会で拉致被害者の横田めぐみさんの問題を質問している時に藤井議員がやじを飛ばしているように放送した。しかし、実際には同委員会で同じ野党議員が北朝鮮へのコメ支援問題を質問した際に藤井議員がやじを飛ばした姿を編集したという。
1月11日◇1月11日午後1時11分から一斉に音を1分間鳴らして自衛隊のイラク派遣反対を訴える「アクション111」。評論家の佐高信氏や上原公子・東京都国立市長らが呼びかけ人で、東京や北海道、沖縄など全国21会場で計約1万人(主催者発表)が参加。
1月12日◇裁判員制度をめぐり、与党のプロジェクトチームは、裁判手続きの進行中はその事件に関して裁判員に接触する行為を禁止することで合意した。裁判終了後も、各裁判員の意見など守秘義務の及ぶ部分を知る目的で第三者が接触することは禁止する。ただし、いずれも訓示規定とし、接触を図った者への罰則は設けない。守秘義務の及ばない内容に関しては、裁判員本人が拒絶しない限り裁判終了後は接触を可能とすることで一致した。
1月13日◇露骨な性表現のある漫画を販売したとしてわいせつ図画頒布の罪に問われた出版社「松文館」社長の判決で、東京地裁の中谷雄二郎裁判長は「問題の漫画本『蜜室』はもっぱら読者の好色的興味に訴えるものだ」と認定、懲役1年執行猶予3年を言い渡した。社長側は即日控訴。
◇防衛庁の北原巌男官房長は、同庁幹部や自衛隊幹部による定例の記者会見を大幅に縮小する方針を示した。副長官、官房長、陸海空の3幕僚長の定例会見を19日以降打ち切り、防衛庁長官、事務次官、統合幕僚会議議長だけに絞る。これに対し、防衛記者会は「記者会見は記者クラブ側の主催であり一方的な中止は受け入れられない」と抗議。
◇石破防衛庁長官は訪問先のハーグ市内で記者団と懇談し、同庁が定例会見削減を打ち出した理由について「事実として会見の数が多い。他省庁並みとは言わないが、(削減)していくべきなのかという意識はある」と説明。
◇消費者金融最大手「武富士」を巡る盗聴事件で、事務所の電話を盗聴されたジャーナリスト高尾昌司さんが「盗聴で表現の自由を踏みにじられた」などとして、同社と前会長の武井保雄被告に2億円の支払いを求める損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしたことがわかった。
◇中山正暉・元建設相が、拉致被害者家族に対する自分の発言を石原慎太郎・東京都知事に新聞コラムで曲解して引用され、名誉を傷つけられたとして、石原知事に1000万円の賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟で、東京地裁は請求を棄却する判決を言い渡した。
◇小泉首相は、民主党が06年までに憲法改正案の策定を目指す方針を打ち出したことについて「与党単独でやる問題じゃない」と述べ、改憲問題で民主党との協議に柔軟な姿勢を示した。
◇自衛隊のイラク派遣の中止を求めて労働組合3団体の女性代表が衆院第一議員会館で集会を開き、150人以上が集まった。企画したのは航空労組連絡会の内田妙子議長、新聞労連の明珍美紀委員長、医労連の田中千恵子委員長。
1月14日◇防衛庁の北原巌男官房長は記者会見で、陸、海、空3自衛隊の幕僚長ら定例記者会見を中止する方針を撤回し、防衛庁と報道機関で協議会を設置し1月中をめどに定例記者会見の見直しについて結論を出すことを提案した。
◇総務省は、隣接県のローカル局どうし合併ができるよう放送法施行規則などの一部改正を電波監理審議会に諮問した。
1月15日◇長野県議会事務局が、情報公開請求の対象となった県議に対し請求文書を自宅などにファクスし、請求者の名前や住所などの個人情報や、請求内容を伝えていたことが分かった。
◇東京都知事から都青少年健全育成条例の改正について諮問を受けていた「都青少年問題協議会」の答申案が明らかに。大人が深夜、正当な理由なく親の承諾なしに小中学生を連れ歩くことを禁止。有害図書対策として販売店は、都が「不健全図書類」に指定した雑誌類を売る際はビニール包装を義務づける。出版社側も「成人向け雑誌」の自主規制マークをつけて販売しているものは、あらかじめビニール包装するよう努力する。
◇NHKは、06年度をめどに衛星放送でニュース専門チャンネルを始める方針を明らかにした。
◇石川亨統合幕僚会議議長は会見で、自衛隊の活動に関する広報体制について「各幕僚長は業務が多忙だ。報道官が一元的に把握し、正しく事実を伝える方がいいという議論もある」と述べ、イラク派遣を契機に制服組による報道官新設を検討していることを明らかにした。
◇防衛庁の北原巌男官房長は会見で、陸海空各自衛隊トップらによる定例記者会見の廃止を求めた経緯について、各自衛隊幕僚監部の了承を得ないまま会見の廃止を決めていたことを明らかにした。北原氏は記者会への説明に事実に反する点があることを認めて謝罪した。
◇政府・与党は、パソコンなどでやりとりする情報通信の不正傍受に罰則を導入するため電波法と有線電気通信法を改正する方針を固めた。不正アクセス対策などを全世界的に進める「サイバー犯罪条約」を批准するための国内法整備の一環で、両法の改正案を通常国会に提出する。
1月16日◇陸上自衛隊の先遣隊約30人が民間機でイラク南部のサマワに向けて出発。
◇東京・市谷の防衛庁前でイラク派兵中止を求めて抗議行動、100人が参加。
◇第四回世界社会フォーラム(WSF)がインドのムンバイで始まる。アジアでの開催は初めて。21日までの6日間に132カ国から8万人以上が参加。
1月17日◇静岡県熱海市で開かれた第23回共産党大会で、天皇制や自衛隊の当面の存続を容認する党綱領改定案を一部修正して採択した。
◇埼玉県議が海外視察先で夜遊びをしていた問題で、視察に参加した自民県議5人は、視察先の模様を放送した日本テレビを名誉棄損の疑いで県警に告訴することを決めた。昨年12月に放送した『報道特捜プロジェクト』によると、視察先のタイ・バンコクで女性が接待する店に入り、一部の県議が女性を同伴してホテルに戻るなどした。県議らは女性と店内でカラオケをしたことは認めているが、買春の事実は否定している。
1月19日◇第159通常国会が召集された。会期は6月16日までの150日間。衆参両院の本会議で小泉首相の施政方針演説など政府4演説が行われた。
◇防衛庁は、クウェートからイラク入りした陸上自衛隊先遣隊の動向を一切明らかにしなかった。一方、職員に対しては報道機関から取材を受けた場合、その日時、場所、記者の名前、質問や応答内容を上司に報告し、広報担当者にも通報するよう文書で通知した。
◇陸上自衛隊先遣隊が宿営地にするサマワ南西部のオランダ軍基地「キャンプ・スミティ」に日本のメディアが殺到。一時、入り口付近に車約40台、約60人が集結して自衛隊の到着を待った。オランダ軍は混乱を避けるため、メディアを約500メートル離れた広場に退避させた。
◇JCJ、「防衛庁のイラクへの自衛隊派遣報道自粛要請に抗議する」声明を発表。
◇東京都知事の諮問機関「青少年問題協議会」は、成人向け図書の包装や、漫画喫茶やインターネットカフェ、カラオケボックスの深夜18歳未満立入禁止などを盛り込んだ提言を答申。
◇昨年のNHK大河ドラマ『武蔵』の一部は故黒沢明監督の映画『七人の侍』の盗作として、著作権を相続した長男の黒沢久雄さんらがNHKなどに1億5400万円の賠償と再放送、ビデオ・DVD化の差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こしていたことが分かった。
◇京都中央信用金庫で02年12月に起きた立てこもり事件で、人質強要処罰法違反などの罪に問われ公判中の元住宅販売会社役員、徳田衛一被告が『週刊新潮』の記事で名誉を傷つけられたとして新潮社に慰謝料500万円と謝罪広告の掲載を求める訴えを大阪地裁に起こした。
◇総務省は、地上デジタル放送を活用して行政サービスを提供する実験を2月1日から始めると発表。地上デジタル放送の持つデータ放送や双方向機能を活用して行政サービスを提供するのが目的。実験は岐阜市で3月14日まで、150世帯が対象。松下電器産業と中京テレビが参加。
1月20日◇福島県は青少年健全育成条例を改正し、自動販売機の有害図書販売に懲役刑を設け厳罰化することを決めた。インターネットの有害情報から青少年を保護する努力規定も盛り込む。
◇自民党の国防部会などの合同部会が開かれ、イラクへの自衛隊派遣に関する防衛庁の報道自粛要請問題が取り上げられた。防衛庁の北原巌男官房長は「先遣隊の活動に支障が出ると懸念される報道もあった」と述べ「こうした事態があればしかるべき態度で対応する」と語った。
◇自民党が党員向け広報チャンネルを年内にも開設する方向で検討していることが明らかに。
◇東京大学と朝日新聞社は、4月の新学期から同大学院法学政治学研究科に寄付講座「政治とマスメディア」を開き、共同調査・研究に取り組む。
◇地上デジタル放送で、システム開発の遅れから完全な高画質・高音質(HD)放送が出来ていなかったテレビ朝日は、HD制作番組を2月から完全に高画質・高音質で放送する、と発表。
◇先遣隊の活動状況について陸上幕僚監部は、防衛庁でブリーフィングをした。先遣隊がサマワで同日行った記者説明と同じ内容。防衛庁は官邸や外務省の意向で先遣隊に関する広報をしないという姿勢を示したが、陸幕広報室は「政府判断に支障をきたさない限り(広報を)やりたい。防衛庁の枠組みでやっている」と説明した。
1月21日◇リクルート社からの接待があったかどうかなどの記事をめぐってフリーライターの岩瀬達哉氏と朝日新聞元編集委員の本多勝一、故・疋田桂一郎の両氏が互いに名誉棄損だと訴えていた訴訟の判決で、東京地裁の小野剛裁判長はそれぞれに名誉を傷つける記述があったと認め双方に賠償を命じた。それぞれの賠償額は岩瀬氏計176万円、本多氏200万円、疋田氏50万円。
◇サマワ入りしている陸上自衛隊先遣隊は現地に集まった報道陣に対し、宿営地の建設予定地に関する報道の自粛を要請した。主に写真や映像、細かい地名や先遣隊の行動を対象にした要請で、理由として「宿営地の場所が特定された場合、隊員の安全確保ができなくなる」と説明。
◇サマワでの陸上自衛隊先遣隊の取材について、外務省首脳は「現在の状態は本当に危険な状況だ」と述べ、報道各社が交代で代表取材する「プール取材」の導入が望ましいとの考えを示した。
◇外務省は、同省記者クラブに加盟している新聞、テレビなど各社の編集局長、報道局長あてに、イラクでの取材活動に関して協力を要請する文書を送った。文書では「協力」の内容については明確にしていない。
◇住基ネットで選択制の導入を検討している札幌市は、総務省に対し昨年住基ネットへの侵入実験をした長野県と同省が合同で侵入実験を行うよう求めたうえで、年内に実現できなければ札幌市独自で実験を行う方針を固めた。実験の結果、重大な危険性が見つかった場合、接続を切ることも検討する。
◇NHKの関根昭義放送総局長は定例会見で、大河ドラマ『武蔵』が著作権侵害だと故・黒沢明監督の長男に訴えられたことについて「著作権侵害をしたということはもちろんないし、訴えられる前に黒沢さんの方と話し合いはしてきたが、謝罪をしたことも一切ない」などと述べた。
◇創価学会の有志でつくる「イラク派兵に反対し平和憲法を守る会」が、同党本部に自衛隊派遣に反対する1800人余りの署名を提出した。
◇「武富士」の盗聴問題を報じたジャーナリスト山岡俊介さんらに対し同社が計約3500万円の損害賠償を求めている訴訟の口頭弁論が東京地裁で開かれ、同社側は訴えの取り下げを検討していることを明らかにした。
◇自民・公明両党は「与党教育基本法改正に関する検討会」の初会合を開き、法律の基本理念などを全面的に見直すことで合意した。
1月22日◇日本テレビ元プロデューサーによる視聴率不正操作問題でビデオリサーチは元プロデューサーを相手に約9150万円の損賠訴訟を東京地裁に起こした。
◇NTTとスカイパーフェクト・コミュニケーションズはブロードバンド通信回線を使った放送を始めると新聞報道。NTT東西地域会社の利用者向けにスカパーが今夏にも番組を配信する。
◇イラク入りした陸上自衛隊先遣隊の活動の取材をめぐり現地で混乱が生じているとして、新聞協会と民放連は「危険や混乱を招くような取材を行わない」と申し合わせた。
◇防衛庁の北原巌男官房長は記者会見で、庁内の防衛、運用、調査担当部署のある全てのフロアに記者らが自由に出入りできないようインターホン付きドアを2月中に設置する方針を示した。
◇細田博之官房副長官は記者会見で、サマワでの陸上自衛隊先遣隊の取材状況について「カメラが何台も並んで撮影している。マスコミの安全が一番大変だ」と述べ、報道機関の安全面から取材の在り方に問題があるとの認識を示した。
◇自民党は、各派閥を通じて党所属国会議員に対し、テレビ朝日の番組への出演を自粛するよう要請した。自民党は昨年秋の総裁選や総選挙の際のテレビ朝日の報道を「公平性に欠く」などと批判、党幹部の番組出演を自粛しているが、「今日に至るまでテレビ朝日から誠意ある回答がない」として、自粛の対象を一般の議員にまで拡大することにした。
◇総務省の香山充弘次官は記者会見で、札幌市が総務省と長野県に対し住基ネット侵入実験を合同で行うよう要請する方針を表明したことについて「共同で(実験)するつもりはない」と述べた。
◇民放連放送基準審議会は「放送基準」を5年ぶりに見直した。プライバシーへの配慮、テレビショッピングに関する規定、消費者金融CMなどについて条文を新設・整備した。
◇NTTの和田紀夫社長は記者会見で、スカイパーフェクト・コミュニケーションズとブロードバンド通信を利用した放送事業を始めるとの報道について「放送事業そのものに参入していく考えはない」と強調した。
1月23日◇麻生太郎総務相は記者会見で上田文雄・札幌市長が総務省に対し、長野県と共同で住基ネットの侵入実験を求めていることについて「ふざけんな。そんな経費の無駄をやる気はまったくない」と述べ、応じない考えを示した。
◇小泉首相は参院代表質問で、イラク派遣自衛隊の取材をめぐって防衛庁が報道各社に自粛を申し入れた問題について「自衛隊員と取材者双方の安全を確保しつつ現場で混乱をきたすことがないよう適切な取材広報活動が行われる必要がある」と語り、一定の制限はやむを得ないとの考えを示した。
◇BSデジタル放送推進協会(BPA)は、2003年12月末現在でBSデジタル放送普及世帯数は約507万世帯(普及率10.7%)と発表。一方、BSデジタル放送をまだ見ていない人のうち今後見たいと考えている人が減っていることが、同協会の調査結果で分かった。
1月24日◇経済産業研究所が、研究所のメーリングリストを使って個人情報保護法案に反対するアピールの賛同者を募ったとして幹部研究員を懲戒処分(戒告)したことがわかった。
◇民放労連は都内で第98回臨時大会を開き、春闘方針とともに「イラクへの自衛隊派兵に反対し、即時撤収を求める決議」などを採択した。
1月25日◇東京・日比谷公園で、五十近い市民団体の主催で「ワールド・ピース・ナウ1・25」が催された。参加者は主催者発表で約6000人。
◇政府は、日本への直接攻撃がない段階でも、日本を守るために活動している米軍が攻撃されれば日本への攻撃の着手と判断し、反撃することは憲法上可能とする政府見解を固めた。
1月26日◇小泉首相は首相官邸で公明党の神崎代表と党首会談を行い、サマワに陸上自衛隊の本隊を派遣することを決めた。これを受けて石破防衛庁長官は、陸自本隊とその物資を運ぶ海上自衛隊に対し派遣命令を出した。
◇外務省はサマワの治安情勢について「報道関係者を含め多数の日本人が活発に活動し、動向に関心が高まっている」と指摘し、滞在者には早期出国を勧めるとともに、安全確保に最大限注意を払うよう呼びかけた。また、報道各社に(1)不審人物・車両などに注意する(2)情報管理に注意する(3)使用人などを雇う場合には身元が確かな人物を選ぶなどの安全策を取るよう求めた。
◇新聞労連は、政府が自衛隊イラク派遣命令を出したことを「たった2日間の『調査』を根拠に、憲法が禁じる海外での武力行使につながりかねない『派兵』を強行している」と抗議声明。
◇陸上自衛隊本隊の派兵命令に抗議して、防衛庁正門前で250人が集会。
◇イラクに派遣された陸上自衛隊先遣隊を取材していた共同通信の取材班が、取材拠点のサマワからバグダッドに避難した。現地報道陣や日本の政府関係者によると、同社の宿所が攻撃されるとの情報があった。共同通信は「共同通信に対してテロや攻撃の予告があったという事実はない」としている。
◇裁判員制度について与党のプロジェクトチームは正式に合意。裁判員は20歳以上の国民から無作為に選ばれ原則「裁判官3人、裁判員6人」の合議体で審理する。被告が起訴事実を認めているなど一定の条件を満たせば「裁判官1人、裁判員4人」も可能とする内容。
◇世界最大の法律家団体「国際法曹協会」(事務局ロンドン)は、日本での容疑者取り調べに関する調査報告書を発表し、取り調べを録画・録音する制度の導入を日本政府に提言した。
◇昨年1年間の出版物の推定販売額は2兆2278億円で、前年より3.6%減ったことが、出版科学研究所のまとめでわかった。前年割れは7年連続。内訳は書籍が前年比4.6%減の9056億円、雑誌が同2.9%減の1兆3222億円。
1月27日◇米CNNは、バグダッド郊外でスタッフが銃撃を受け、現地雇員の運転手と通訳兼プロデューサーの2人が死亡、カメラマン1人が負傷したと報じた。
◇女性文化人らでつくる「イラク派兵に反対する女たちの会」の川田悦子代表は首相官邸を訪ね、「イラクへの派兵は直ちに中止し、米英の不法な占領、侵略をやめさせるべきだ」とする小泉首相あての要請書を提出した。申し入れには社民党の福島瑞穂党首のほか岡崎トミ子、円より子(以上民主)、吉川春子(共産)の各参院議員が同行した。
◇裁判員制度をテーマにした日弁連主催のシンポジウムが東京都内で開かれた。参加した国会議員らから「まず制度をスタートさせることが重要」との意見が出た。
◇自民党が今国会に提出予定の「コンテンツ事業振興法」の原案が明らかに。映画・アニメ・ゲームなど日本のコンテンツ産業を振興するため、制作者の権利保護を支援すると規定。外国向けの日本の観光宣伝ビデオなど国が委託したコンテンツであれば、著作権を国でなく制作者に残すことを可能とする新制度の導入を盛り込んでいる。
1月28日◇「自衛隊のイラク派遣は憲法9条や自衛隊法などに違反し、平和的生存権を侵害する」として、元自民党衆院議員の箕輪登元郵政相が国を相手に派遣の差し止めと慰謝料1万円を求める訴えを札幌地裁に起こした。
◇公明党は党憲法調査会で、今秋の党大会をめどに憲法改正に関する見解をまとめることを決めた。見直しに慎重意見が強い9条も議論の対象とする方針。
◇英BBCのギャビン・デービス経営委員長が辞意を表明。国防省の兵器専門家が自殺した真相を究明する独立司法調査委員会(ハットン委員長)の報告書で、BBCの報道や管理態勢が厳しく批判された責任をとったもの。
1月29日◇政府はインターネットを使った行政手続きをできるようにするため、本人確認に必要な「電子証明書」などを住民基本台帳カードに組み込む公的個人認証サービスを全国の市町村で始めた。
◇政府が報道機関に、イラク自衛隊派遣に関し報道自粛を要請した問題が衆院テロ防止特別委で取り上げられ、民主党は要請の撤回を求めたが、石破防衛庁長官は「自粛を報道機関にお願いするのは当然」と拒否した。
◇「裁判員制度」の法案の骨格案を政府の司法制度改革推進本部が公表。骨格案では、裁判員の秘密漏洩罪のほか、裁判員候補者の虚偽回答罪なども設けている。裁判員候補者から裁判員を選任する「質問手続き」でうその回答をしたら罰金か過料、正当な理由なく質問に答えないと過料の対象になる。裁判員は生涯にわたり評議経過や各メンバーの意見がどういう内容だったかを第三者に言うことを禁じられ、事実認定や量刑に関する意見を裁判後に他言する行為も懲役・罰金の対象とする。
◇民主党憲法調査会は役員会で、06年までにまとめる党の憲法改正案のたたき台「憲法提案」を、年末までに作成する方針を決めた。
◇『週刊新潮』による交通事故の保険金疑惑報道で名誉を傷つけられたとして、熊本市の医療法人「林田会」と林田実理事長が新潮社と編集責任者に総額約4200万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁の湯地紘一郎裁判長は新潮社側に計990万円の支払いと謝罪広告の掲載を命じた1審判決を支持し、新潮社側の控訴を棄却した。
◇日本映画製作者連盟は、昨年1年間の映画興行収入が前年より3.3%増え、過去最高の2032億5900万円を記録したと発表した。
◇木村拓哉主演のフジテレビ系ドラマ『プライド』収録の休憩中、木村がアイスホッケーのパックをファンサービスで客席に打ち込みエキストラの20代女性にケガを負わせた事故で、この日までに同局に約100件の問い合わせ等が視聴者から寄せられた。事故は20日に起きたが、同局がニュースとして取り上げなかったことを疑問視する意見が多かった。
◇文芸春秋は『週刊文春』2月5日号で、同誌昨年5月15日号の「日経株主総会は『無効必至』の商法違反だった」とする記事について「誤った記述があった」として、関連部分を削除するとともに、日本経済新聞社に謝罪する旨の訂正記事を掲載した。
1月30日◇日の丸・君が代を強制する違法な通達や職務命令で精神的苦痛を受けたとして、東京都立高・養護学校などの教職員228人が都と都教委を相手に、入学式などで国旗に向かって起立する義務や国歌を斉唱・伴奏する義務がないことの確認と、1人3万円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こした。
◇イラクでの自衛隊活動の取材について陸上幕僚監部は、現地の宿営地などに記者が入る場合に必要となる暫定記者証を発行するとし、報道各社に条件を提示した。「所定の取材対応時以外においては隊員に対する取材(追尾・接触)を行わない」などとあり、活動の実態が十分に国民に伝わらなくなる恐れがあることから、報道側に、取材や報道の制限内容などについて防衛庁側に確認する動きが出ている。
◇自民党の児童買春等対策特別委員会は、昨年の通常国会で廃案になった児童買春・ポルノ法の改正案を議員立法で再提出することを決めた。
◇京都放送労働組合が社屋前に設置している「イラク戦争反対」の立て看板について、京都放送は「看板設置禁止等仮処分命令」を京都地裁に申し立てた。
◇東京弁護士会は、同会所属の伊藤芳朗弁護士を業務停止4カ月の懲戒処分にしたと発表した。同弁護士会によると伊藤弁護士は00年8月〜01年11月、テレビ番組制作者の依頼を受け、取材対象計12人の戸籍謄本や住民票などを取り寄せて提供し、一件当たり5250〜3万1500円を受け取った。
1月31日◇イラク国内の陸上自衛隊取材に必要になる暫定立ち入り証について、朝日新聞は陸上幕僚監部あてに取材や報道の制限内容を確認する質問書を出した。
◇イラク統治評議会のパチャチ議長は、衛星テレビ局アルジャジーラが「統治評議会メンバーに対する虚偽の言いがかりを放映した」ことを理由に、同局のバグダッド支局に1か月間取材拒否、出入りを禁止する命令を出した。

2月
2月2日◇小泉首相は、宮崎県の高校3年の女子生徒がイラクへの自衛隊派遣に慎重な対応を求める首相あての請願書と、一人で集めた約5300人分の署名を提出したことについて「自衛隊がイラクで平和的貢献をすることを学校で教えるべきだ」と指摘、教育現場に異例の注文を付けた。
◇イラクに派遣される陸上自衛隊本隊の第一陣が旭川駐屯地を出発。札幌市や小樽市では派遣に抗議するデモや集会が相次いだ。
◇住基ネットをめぐる那覇市情報公開・個人情報保護審査会の会議録を非公開とした市の決定に対し市民が不服を申し立てた件で、同審査会の永吉盛元会長は、委員名を伏せた上で審査会の経過を記したメモやテープから会議録を作成し、公開するよう市に答申した。
2月3日◇イラクに派遣される陸上自衛隊本隊の先発隊として、宿営地を建設する施設部隊などの約90人が、北海道・新千歳空港から政府専用機でクウェートに向け出発。防衛庁前には約300名の市民らが集まり、キャンドルを片手に抗議行動を行い防衛庁長官への「申し入れ」を提出した。
◇日本テレビは、番組審議会の意見を制作担当者らの評価などに反映させる新制度「番組報奨」を開始したと発表。同社では「報奨番組の選定にあたって編成局長は番組審議会に意見を聞くことができ、番組審議会からも編成局長に(優れた)番組を推薦してもらう」としている。
◇文化審議会は、小学校卒業までに常用漢字の大半を読めるようにするとの答申をまとめ、河村建夫文部科学相に提出した。日本語力の第一歩は家庭のコミュニケーションにあるとして、テレビを消す時間をつくることも促した。
◇民放連会長推薦委員会は全会一致で日枝久・現会長の推薦を決定。
2月4日◇文化庁所管の社団法人「コンピュータソフトウェア著作権協会」のHPからサーバーに侵入し約1200人分の個人情報を不正に入手したほか、不正アクセスの方法などを公開したとして、警視庁などは京都大学研究員を不正アクセス禁止法違反と威力業務妨害の疑いで逮捕した。
◇佐賀県鳥栖市は、虚偽の申請で別人の住基カードを交付していた、と発表。
◇名古屋市港区の駐車場で昨年8月、テレビ朝日系ドラマ『西部警察2003』のロケ中にスポーツカーが人垣に突っ込み見物客5人が重軽傷を負った事故で、愛知県警港署はロケの安全対策を怠ったとして、業務上過失傷害の疑いで石原プロモーションの小林正彦専務を近く書類送検する方針を固めた。同容疑で、スポーツカーを運転していた俳優の池田努さんも書類送検する。
◇民主党憲法調査会は、憲政記念館・憲法50年記念ホールで昨年の総選挙後初めての総会を開き、年内に新たな憲法提案を取りまとめることを決めた。参院選前には中間報告をまとめる。
◇宮内庁は、月刊誌『テーミス』2月号の皇太子妃雅子さんに関する記事で事実でない記事があるとして、林田英樹東宮大夫名で抗議文を送った。
◇メディア総合研究所、「政府のイラク『派兵』取材規制に抗議する」声明を発表。防衛庁と首相官邸に送付。
2月5日◇「札幌雪まつり」開幕。自衛隊のイラク派遣に対するテロなどに警戒して、会場に監視カメラや金属探知器が設置された。
◇「防衛庁を平和の灯火で包囲する2・5パレード」。明治公園から防衛庁までのキャンドル・ライト・パレードに約1万人が参加。
◇朝日新聞が拉致問題を「核問題を前進させる障害」と位置付けて報道し、拉致被害者の「家族会」と「救う会」は同紙に抗議声明を出した。
◇朝日新聞の「声」欄のイラストに対し読者から「自衛隊員の墓標を思わせる」などと批判が寄せられたため、同紙は別のイラストに差し替えた。
2月6日◇住基ネットに「区民選択制」での参加を表明している東京都杉並区の山田宏区長は、国が同区の住基ネット接続を認めない状況を打開するため、国や東京都に対し訴訟を起こす方針を明らかにした。
◇佐賀県鳥栖市役所で住基カードが別人に交付された問題で、総務省はカード交付の際、本人確認できる書類を追加するなどの対策を検討することにした。
◇政府が、バグダッドの日本大使館から館員を退避させる措置をとったことがわかった。大使館に対するテロ攻撃の可能性があるという。
◇石破防衛庁長官は参院イラク復興特別委で、イラクの自衛隊活動に関連して「マスコミ関係者や人道復興支援のため同行するNGOの職員は、自衛隊員の管理下に入る」と述べ、マスコミ関係者、NGO関係者は自衛隊が武器を使用して保護することも可能との見解を示した。
◇通信傍受法に基づき、警察当局が昨年2つの薬物密売事件で傍受を実施していたことが、政府の国会報告で明らかになった。
◇消費者金融最大手の『武富士』など55社と顧客が、顧客情報を銀行・信販系の個人ローン会社に提供している個人情報管理会社「テラネット」などに対し、情報提供の差し止めなどを求めていた訴訟の和解が東京地裁(大門匡裁判長)で成立したことが分かった。
◇武富士が「批判的な記事で名誉を傷つけられた」として、ジャーナリストの寺澤有氏と集英社に2億円の損害賠償などを求めた訴訟で、武富士側は請求を放棄することを明らかにした。
◇テレビやビデオの長時間視聴で子供のコミュニケーション能力や心身の発達が阻害されているとして、日本小児科医会「子どもとメディア」対策委員会は、2歳まではテレビ・ビデオの視聴を控える、メディアとの接触は1日2時間まで、など5つの具体的提言を発表した。
◇政府のIT戦略本部は、パスポートを2005年度にIC化、災害情報をインターネットや携帯電話で共有することなどを盛り込み、導入時期を明示したIT重点政策「e−Japan戦略II加速化パッケージ」をまとめた。
◇日本ペンクラブ緊急集会「いま、戦争と平和を考える」日本プレスセンターホール。井上ひさし、浅田次郎、森住卓、江川紹子、加賀乙彦など各氏の講演、「自衛隊のイラク派遣に反対する声明」の発表と記者会見。
◇佐賀県鳥栖市の住基カード不正取得事件で、鳥栖署は自称自営業石井幸一容疑者を有印私文書偽造、同行使の疑いで逮捕した。石井容疑者は住基カードで消費者金融から金を借りるのが目的だったと自供。
◇防衛庁が自衛隊のイラク派遣にともない、川崎重工業の技術者にも派遣を要請し、その事実を国会審議を理由にマスコミなど外部に漏らさないよう指示していることがわかった。
2月8日◇公開シンポジウム「テレビ50年は日本人にとって何だったのか?」早稲田大学総合学術情報センター。パネリスト:吉田直哉(元NHKディレクター)、重村一(スカイパーフェクTV社長)、吉田望(元電通総研)、加藤秀俊(社会学者)、司会:蟹瀬誠一(ジャーナリスト)。主催:放送人の会、日本放送芸術学会。後援:民放連、NHK、ATPなど。
◇イラクの大量破壊兵器に関する英政府の情報操作疑惑報道が「誤り」とされ、会長らが引責辞任したBBCの新会長を公募する広告が『サンデー・タイムズ』紙の求人欄に掲載された。
2月9日◇住基カード取得の際に、全国の道府県庁所在地46市と東京23区のうち40市区が窓口で照会書以外の本人確認をせずに交付していることが、朝日新聞社の調べで分かった。
◇福田官房長官は記者会見で、イラクでのテロ情報について原則的に公表せず、報道機関などからの問い合わせにも応じない方針を表明した。理由として(1)対外的に明らかにすれば以後の情報が得られなくなる(2)情報源そのものに危険が及ぶ(3)テロリストが情報の漏洩を察知して攻撃方法、日時を変更する、などを列挙、「公表は結果としてテロに対する危険を高める」と説明。
◇イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊のイラク派遣が、与党の賛成多数で参院本会議で承認された。
◇日韓併合に関する石原慎太郎東京都知事の発言をTBSが誤って伝えた問題で、石原知事は同社を名誉棄損の疑いで警視庁に告訴した。
◇愛媛県警大洲署が、ダム工事事務所職員に対する公務執行妨害容疑などで自営業の男性を松山地検に書類送検した際、南海放送と愛媛放送の報道番組の録画テープを証拠として提出していたことが分かった。これに対し、両局は録画映像の証拠提出を撤回するよう県警に文書などで厳重抗議した。
2月10日◇シンポジウム「事件・裁判報道を考える―“知る権利”に応えるために―」全国都市会館。民放連報道委員会主催。基調報告:羽生健二・報道問題研究部会幹事、パネル討論:下村博文(衆院議員)、佐木隆三(作家)、河野義行(松本サリン事件被害者)、林隆一郎(日本テレビ報道局社会部長)、司会:下村健一(ジャーナリスト)。
◇民放連報道委員会と新聞協会編集委員会は共同で「イラク取材問題小委員会」の初会合を開いた。
◇日本広告主協会電波委員会は日本テレビ、民放連、ビデオリサーチ、日本広告業協会から再発防止策への取り組み状況などに関する報告を受け「個人視聴率並びに視聴質重視の新しいビジネスモデルの構築に取りかかってほしい」と要望するコメントを発表。
◇外務省が使途などを明らかにしてこなかった報償費の支出関連文書について、内閣府の情報公開審査会は一部開示するよう求める答申を外務省に出した
2月12日◇公園の便所に「反戦」と落書きし建造物損壊罪に問われた男の判決で、東京地裁の木口信之裁判長は懲役1年2月、執行猶予3年を言い渡した。
◇個人情報保護法の来年4月の完全施行を控え、内閣府が民間事業者や国、自治体の対応を定めた「基本方針」の素案が明らかになった。民間事業者には、個人情報の管理担当者を置き、情報取り扱いに関する方針をつくり公表するよう要請。各省庁も個人情報保護担当窓口を置き、苦情や相談に応じる。
2月13日◇防衛庁が情報公開請求者の個人情報リストを作成したのは思想信条やプライバシーの侵害にあたるとして、ノンフィクション作家の久慈力さんが国に200万円の損害賠償と謝罪を求めた訴訟の判決で、東京地裁の土肥章大裁判長は慰謝料10万円の支払いを命じた。
◇「自衛隊のイラク派遣NO!STOP有事法制守ろう!平和といのち2・13大集会」。明治公園。
◇国土交通省は、渋滞情報や災害情報など同省が持っている情報を地上デジタル放送対応の携帯電話など新しいメディアで提供する方針を決めた。
◇沖縄県石垣市を取材拠点の中心とする八重山記者クラブ(加盟10社)が、天皇・皇后が石垣島を訪問した際、県庁や宮内庁の記者クラブ加盟社に比べ不平等な扱いを受けたとして県広報課に文書で抗議したのに対し、県広報課は「県の対応に一部不行き届きがあった」と文書回答。
2月14日◇政府は全国紙やブロック紙計8紙の朝刊に、自衛隊のイラク派遣の全面広告を掲載した。
◇NHKの衛星デジタル放送など計8チャンネルで午後4時55分から43分間、放送が中断した。衛星の運営会社は「中継器の故障」と説明。
◇「裁判員制度」は法案成立後、5年間の準備期間を経て実施する方針を政府が固めた。
◇米政府出資のアラビア語衛星テレビ「アルフッラ(自由)」が放送を開始、米政権は新テレビ局を通じてアラブ諸国での対米感情の改善を目指す。しかし「アラブ再植民地化計画の一環だ」(シリア紙)など、中東では米国のテレビ戦略への反発と警戒感が渦巻いている。
2月15日◇日本テレビの番組『マネーの虎』のオープニングで、1万円札の福沢諭吉の顔を一瞬挟み込んだ「サブリミナル的表現手法」の疑いがある映像を流していたことが分かった。同局は「サブリミナルではないが疑念を持たれるようなものはやめる」として9日放送分から削除した。
◇松下電器、東芝などが出資する放送サービス会社「イーピー」が、110度CSを使ったデータ蓄積型放送を3月末で終了することが明らかになった。
2月16日◇『アエラ』2月23日号が1月26日号の記事「コンビニ前で今日も『友食』」で使用した写真は本文とは関係なく撮影の過程でも不適切な点があった、とおわび記事を掲載。記者は別の取材で知り合った中学生に現金を渡して食べ物を買ってもらい、記事の内容に添うよう「座って食べて」と頼み「普段しないようなポーズ」をとらせた、という。
◇海上自衛隊の護衛艦「むらさめ」のイラク派遣に反対する約80人の「キャンドルデモ」が横須賀市内で行われた。同艦がイラク派遣のため横須賀基地を出港するのを受け、市民団体「非核市民宣言運動・ヨコスカ」が企画。
2月17日◇「放送と人権等権利に関する委員会」(BRC)は、自民党の藤井孝男元運輸相からテレビ朝日の番組で「名誉を傷つけられた」として出されていた申し立てを審理入りすると決めた。
◇在沖海兵隊報道部は在沖海兵隊のイラク派兵が始まったことを明らかにした。
2月18日◇自民党の安倍晋三幹事長が『噂の真相』を相手に1000万円の損害賠償と謝罪を求めた訴訟の和解が東京地裁(藤下健裁判長)で成立した。和解条項は、同誌側が記事の一部に不正確な記述があったことを認め、休刊のため最終号となる4月号に謝罪広告を掲載する内容。
◇東京都国分寺市が住基ネットの2次稼働に参加。市議会で補正予算案や個人情報保護条例の改正案などが否決されたため、星野信夫市長が市長権限で予算を執行して参加を決めた。
◇裁判員制度をめぐり政府の司法制度改革推進本部は、裁判員が守秘義務に違反した場合「一年以下の懲役または50万円以下の罰金」とする方針を固めた。
2月19日◇日本テレビの番組スタッフが偽造紙幣を持ち込んだ疑いで財務省監視課が東京税関に調査を指示していたことが分かった。中朝国境地帯で入手した偽造紙幣と見られる1万円札と100ドル札を持ち帰り『きょうの出来事』で放送。偽造紙幣は関税定率法の輸入禁制品に該当し国内持ち込み禁止。同局広報部は「報道目的で持ち帰り、放送翌日には警視庁に届け出た」と説明。
◇民放連は、NHKが発表した04〜06年度にかけての経営ビジョンで打ち出した24時間ニュースチャンネル構想について「民間企業の健全な発展が阻害される」などとする見解を発表。
◇国際報道で活躍したジャーナリストに贈る「ボーン・上田記念国際記者賞」の選考委員会は、03年度の受賞該当者はなしとした上で特別賞にアジアプレスの綿井健陽、ジャパンプレスの佐藤和孝、山本美香の3氏を選んだ。
◇日本テレビ『行列のできる法律相談所』に出演していた久保田紀昭弁護士が『噂の真相』の記事で名誉を傷つけられたとして、同誌側に300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁の斎藤隆裁判長は「記事の一部が真実ではない」と述べ、30万円の支払いを同誌側に命じた。
◇テレビ朝日は、自民党の藤井孝男元運輸相や自民党から「誤解を招く報道で名誉を傷つけられた」などと抗議を受けていた問題で「誤った編集で多大な迷惑をかけた」「配慮に欠けた構成があった」として、常務2人と番組関係者計7人の社内処分を発表。
◇治安悪化を背景に急増する防犯カメラに対しプライバシー保護をはかるため杉並区は、カメラ設置や利用に一定の基準を設ける条例案を区議会定例会に提出する。カメラ設置の届け出義務や、画像の第三者提供の原則禁止などが盛られており、可決されれば全国初。
2月20日◇法務省がウェブサイトで不法滞在の外国人についての情報などを募り始めたことについて、アムネスティ・インターナショナル日本は「人種差別撤廃条約に抵触する差別助長行為だ」と批判する声明を発表した。
◇民主党は、自民、公明両党が提案していた大規模災害など緊急事態全般への対応措置を定めた「緊急事態基本法案」を検討する協議機関の設置を受け入れる方針を固めた。
◇自民党の安倍幹事長は記者会見で、同党幹部のテレビ朝日出演自粛の解除を検討していることを明らかにした。同局が役員らを処分したことについて「反省の態度を示し、再発防止措置を取っている」と評価した。
◇民主党の岡田幹事長は記者会見で、テレビ朝日が「番組編集に誤りがあった」として関係者7人を処分した問題に関連し「(自民党が)テレビ出演を断るなどの圧力があったと理解している。放送の免許制度を基本的に考え直した方がいいと思う」と述べた。
◇有事法制で放送局を有事に動員する指定公共機関にする問題で、メディア研究者27氏が連名でNHKへの質問書を提出。
◇朝日新聞社は、自民党の安倍晋三幹事長が日朝政府間交渉に関する朝日新聞の15日付記事の一部について「捏造の記事」と同日のフジテレビの報道番組で発言したことに対し、記事は事実であると厳重に抗議するとともに発言の撤回を求めることを安倍氏に文書で伝えた。
◇EUが求めている外国メディアへの記者会見開放について、日本政府は官庁などの公的機関に対して、外務省発行の記者証を持つ外国メディアの記者に記者会見への参加を認めるよう近く要請する方針をEU側に表明した。
2月21日◇テレビ朝日『スマステーション3』で、即席ラーメンが脳梗塞につながるとの誤解を与える内容の放送をしたとして、抗議していた日本即席食品工業協会に対し同局が謝罪、同番組で視聴者に「おわび」した。
◇陸上自衛隊の本隊主力部隊第1波約140人が新千歳空港から政府専用機でクウェートに出発。
◇沖縄弁護士会と日本弁護士連合会は住基ネットの問題点について考えるシンポジウムを那覇市で開いた。市町村が多額の経費を負担する一方、新たな住民サービスはほとんどない実態や個人情報が漏れる危険性などが報告された。
2月22日◇サマワで活動中の陸上自衛隊は、オランダ軍宿営地から陸自宿営地への引っ越しを始めた。
◇自衛隊のイラク派遣に反対する集会が東京や札幌市、大阪市、神戸市などで一斉に開かれた。主催は「ユースピースアクション☆全国ネットワーク」など三つの団体で、午後2時22分、全国各地の会場で同時にイラク戦争で亡くなった人々を追悼したり、小泉首相やブッシュ大統領の人形を倒したりした。
◇「非戦を選ぶ演劇人の会」東京・下北沢の劇場「ザ・スズナリ」。石田えり、木野花、松金よね子などによる朗読劇。180人の観客が訪れた。
2月23日◇大分県の聖嶽洞穴遺跡に捏造疑惑があるとした『週刊文春』の記事に抗議して自殺した賀川光夫・別府大名誉教授の遺族が、文芸春秋などに3300万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁の小林克已裁判長は660万円の支払いと謝罪広告を命じた一審判決を変更、文芸春秋側に920万円の支払いと謝罪広告を命じた。
◇日本テレビは『踊る!さんま御殿!!』で業界が定める基準を超えて画面を明滅させる場面があったと発表。問題の場面は01年4月から放送しており、今月10日の放送分から差し替えた。
◇自民党は役員会で、昨年の総選挙や党総裁選に関するテレビ朝日の番組に抗議して党所属国会議員に同社番組への出演を見合わせるよう求めていた問題について、24日付で執行部を除く一般議員を対象に解除することを決めた。
◇総務省は、微細な半導体に商品情報を記録し無線で読み取るICタグ(電子荷札)の高度利用をめぐり消費者の個人情報が漏れることを防ぐための「プライバシー保護ガイドライン」の原案を発表した。
◇国を相手に、自衛隊のイラク派兵は憲法九条違反として、今後の派兵の差し止めなどを求める計1262人による集団提訴が名古屋地裁に起こされた。
◇自民党の安倍晋三幹事長は『週刊朝日』の記事について「不公正な取材と報道」と警告し、掲載経緯の調査を求める通知書を朝日新聞社へ送付した。同誌2月27日号は小泉首相訪朝の際、当時官房副長官だった安倍氏が日朝平壌宣言への署名は「待ったほうがいい」と進言したと記述。
◇日朝国交正常化交渉をめぐる『週刊文春』の記事で名誉を傷つけられたとして、飯島勲・首相秘書官が文芸春秋社に3300万円の支払いを求め東京地裁に提訴した。
◇日本テレビの間部耕苹社長が定例社長会見で、平成15年度平均視聴率で、9年間続いていた四冠王がストップする見通しであることを明らかにした。
2月24日◇民放連の日枝久報道委員長は、政府が国民保護法案の要綱を了承したことについて「(放送事業者などが作成する業務計画に対する行政当局の)『助言』に関する規定など細部については問題が残されている。国会で審議される際、表現・報道の自由の観点から適切な措置が講じられるよう強く期待したい」とのコメントを発表した。
◇自民党は政策審議会と総務会で「裁判員制度」法案を審議したが、「国民の負担と義務についてさらに議論する必要がある」などの意見が出たため、この日の了承を見送った。
◇武富士幹部らによる盗聴事件で、同社前会長の武井保雄被告は初公判で二つの起訴事実を認めたうえ「一連の盗聴は私の指示で行われた。世間に多大なご迷惑をおかけした」と謝罪した。
◇警視庁は、インターネット接続サービス「ヤフーBB」の四百数十万人分の顧客情報を入手し、親会社の「ソフトバンク」の関係者から現金数十億円を脅し取ろうとしたとして北海道函館市の会社役員を逮捕した。
◇WOWOWは、110度CSデジタル放送で提供してきた「WOWOWPPV」サービスを2月末で中止することがわかった。
◇『週刊文春』の記事をめぐり、ジャニーズ事務所とジャニー喜多川社長が文芸春秋に1億円余の損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第三小法廷はジャニーズ側の上告を棄却する決定をした。文春側が支払う損害賠償額を一審の880万円から120万円に減額した東京高裁判決が確定。
◇テレビ朝日で深夜に放送されているアニメ『エリア88』の冒頭部分で、裸体の女性が倒れている映像を瞬間的に繰り返し挿入するサブリミナル的な演出をしていたことがわかった。同局は、「制作上の演出であってサブリミナル表現ではないと理解しているが、視聴者の誤解を招くおそれもある」とし、19日放送分から該当部分を削除している。
2月25日◇「週刊新潮の記事で名誉を傷つけられた」として東京・港区のコンサルタント会社が新潮社を相手に1億1000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁の小野剛裁判長は同社に220万円の支払いと謝罪広告掲載を命じた。
◇日本テレビ『きょうの出来事』で、玩具で子供がけがをした事故を取り上げた際、事故とは無関係の玩具メーカー「コナミ」の商品で子供が遊ぶ資料映像を流し、コナミの抗議を受けた日テレが謝罪していたことが分かった。
2月26日◇埼玉医科大教授が「診察中、患者にセクハラ行為をした」という記事で名誉を傷つけられたとして、文芸春秋らを相手に1200万円の損害賠償と謝罪広告掲載を求めていた裁判で、新潟地裁の犬飼真二裁判長は「内容は真実とは言えない」として被告に約500万円の支払いと謝罪広告掲載を命じた。
◇『週刊文春』に「社長が社員にセクシュアル・ハラスメントをしている」と書かれ名誉を傷つけられたとして、化粧品会社「ディーエイチシー」と同社の吉田嘉明社長が文芸春秋に賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は文芸春秋側の上告を退け、550万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定した。
◇防衛庁は、新たに審議官級の報道担当官を設けると発表した。
◇政府の司法制度改革推進本部は「裁判員法案」について、27日に予定していた閣議決定を先送りすることを決めた。自民党内から「国民にとって裁判員になることの負担は重い」などの慎重論が出たため。
2月27日◇地下鉄サリン事件など13の事件で計27人を死なせたとして殺人などの罪に問われたオウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告に対し、東京地裁は求刑通り死刑の判決を言い渡した。テレビ各局は特番態勢をとった。
◇毎日新聞社の社長が自宅近くで1月、男数人に襲われ監禁される事件があり、警視庁は同社関連会社の元出入り業者ら男6人を逮捕した。事件を約1カ月間公表しなかったことについて、同社は「背後関係が不明で、再度被害に遭う危険性があった」と説明している。
◇自民党は役員連絡会で、テレビ朝日への党幹部の出演自粛を29日に解除することを決めた。
◇裁判員制度法案で、政府は思想・信条により裁判員になることを望まない人は辞退可能と政令に明記する方針を決めた。自民党総務会は同日、法律の施行前に改めて了承手続きをとることなどを条件に法案を了承した。
◇防衛庁に情報公開請求をした作家・久慈力さんが、同庁が請求者の個人情報リストを作成し、庁内で閲覧できるようにしたのは思想信条やプライバシーの侵害にあたるとして国に損害賠償と謝罪を求めていた訴訟で、同庁は慰謝料10万円を命じた東京地裁の判決を受け入れ、控訴しないことを決めた。
◇住基ネットに無断で個人情報を送信され憲法が保障するプライバシー権などを侵害されたとして、大阪府豊中市など府内8市の住民58人が居住地の各市に1人当たり5万円の慰謝料を求めた訴訟の判決で、大阪地裁の中村隆次裁判長は「情報は氏名や性別など秘匿の必要性が高いものではなく、公益性も考えるとプライバシー権の侵害は認められない」と請求を棄却した。
◇陸上自衛隊の主力部隊第一陣約140人がイラク南部のサマワに到着した。
◇自民党が、テレビ朝日の報道番組は公平さを欠いているとして放送倫理・番組向上機構(BPO)に救済を求めて審理を申し立てていた問題で、BPOは申し立てを受理しないことを決め、自民党に文書で回答した。
◇警視庁は、自衛隊イラク派兵に反対するビラを配布するために自衛隊員の官舎に立ち入った容疑で、市民団体「立川自衛隊監視テント村」のメンバーら3人を逮捕、事務所や自宅などを家宅捜索した。
2月28日◇広告市民の会シンポ「サラ金広告とマスコミの責任」出版労連会議室。基調報告:「武富士盗聴事件とジャーナリズム」山岡俊介氏(ジャーナリスト)、「サラ金広告の影響と問題」クレ・サラ被害者連絡協議会、討論:「マスコミはサラ金業界・広告とどう向きあうべきか」。
2月29日◇長野県は、昨秋実施した住基ネット侵入実験の最終結果を公表。住基ネットサーバーなどから住基コードといった個人情報を閲覧できたうえ改ざんした情報がネット上に流れる可能性があると指摘した。
3月1日◇部落解放同盟の第61回全国大会が東京で始まった。廃案になった人権擁護法案に代わり人権委員会の独立性を確保しメディア規制条項を削除した「人権侵害救済法」の早期制定を求めた。
◇総務省は、住基カードを発行する際の市区町村窓口での本人確認を厳格化し、身分証明書の提示を必要とするよう改めることを決めた。
◇経済産業省は「ヤフーBB」の顧客情報が大量流出した問題で、個人情報管理を徹底するため企業向けのガイドラインを作成することを明らかにした。
◇陸海の両自衛隊が、東京・渋谷の街頭大型ビジョンでCMの上映を始めた。空自も制作中で、今月下旬には3自衛隊がそろう。

3月
3月2日◇裁判員制度をつくる法案が閣議決定。政府は今国会中の成立と09年4月の施行を目指している。
◇自民党は総務会で、国民保護法案など有事関連7法案の要綱を了承した。
◇名古屋市で昨年8月、テレビ朝日系ドラマ『西部警察2003』のロケでスポーツカーが見物客に突っ込み5人が重軽傷を負った事故で愛知県警は、車を運転していた俳優池田努、監督吉田啓一郎、石原プロモーション専務小林正彦の3容疑者を業務上過失致傷の疑いで書類送検した。
◇岩手県東京事務所の食糧費支出に関する公文書をめぐる情報公開訴訟で最高裁第三小法廷は、食糧費が使われた懇談会の出席者名を非開示とした二審判決を破棄し、公務員名については公開、報道関係者など民間人については非公開とする判決を言い渡した。
◇月刊誌『現代』の記事で名誉を傷つけられたとして、NHKが講談社に1億2000万円の損害賠償などを求めていた訴訟の和解が東京高裁で成立した。NHKは97年夏、インドネシアでサンゴ礁の海に爆弾を投げ入れる漁法が行われていると紹介、これに対し同誌00年10月号は「金を払って爆弾を投げさせた」と報じたが、和解では「NHK側が事前に金銭の支払いを約束したと断定的に記述した部分は誤りだった」と認めた。一審・東京地裁は同誌側に400万円の支払いなどを命じていたが、和解では金銭の支払いはなかった。
◇自民党憲法調査会は、読売新聞東京本社調査研究本部の山本大二郎主任研究員から読売新聞が2000年に発表した憲法改正第2次試案の説明を聞いた。
◇住基ネットへの「区民選択制」での参加を求める東京都杉並区が国と都を相手取った訴訟を準備している問題で、同区議会総務財政委員会は訴訟への同意を求める議案を全会一致で継続審議にした。
◇スカイパーフェクト・コミュニケーションズの株式約4万9000株をTBSが三井物産から推定約50億円で購入したことが明らかに。TBSの保有比率は日本テレビを超え6位、民放ではフジに次ぎ2位に上昇したとみられる。
3月3日◇毎日新聞社の斎藤明社長が東京都内の自宅近くで拉致され車内に監禁された事件で、同社は公表を約1カ月控えたことの「経緯と対応」と「被害者として思うこと」と題する斎藤社長の署名記事を掲載した。
◇公務員でありながら日本共産党の機関紙を配ったとして、警視庁は社会保険庁の男性職員を国家公務員法違反容疑で逮捕し、自宅や勤務先、同党千代田地区委員会など6カ所を家宅捜索した。同党の市田忠義書記局長は緊急に記者会見し「休日に居住地で機関紙号外を配布したことを理由に、逮捕、捜索したのは不当だ。厳しく抗議する」と述べた。
◇「ヤフーBB」の顧客情報流出問題で、顧客の1人がソフトバンクへの抗議を目的に自分の個人情報をヤフー・オークションに出品、10万円の値が付いていることが分かった。
◇政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部は情報セキュリティ対策推進会議を開き、中央省庁の情報システムにデータ改ざんや外部からの侵入など危険度が高い「弱点」が153カ所あった、とする調査結果をまとめた。
◇テレビ番組制作会社の6割がインターネットでの番組制作を行ったり今後取り組む意欲があることが、総務省の「通信関連業実態調査」で明らかになった。
◇航空自衛隊はC130輸送機でクウェートからイラクへ初の物資空輸を行った。
◇日本ペンクラブは、滋賀県大津市のびわ湖ホールで第20回「平和の日」びわこの集いを開き、井上ひさし、阿木燿子、落合恵子、吉岡忍ら各氏がリレートークを行った。1400人が参加。
◇千葉県船橋市立西図書館に著書などを大量に廃棄され精神的苦痛を受けたとして「新しい歴史教科書をつくる会」と作家の井沢元彦さんら7人が船橋市などに2400万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は請求を退けた1審東京地裁判決を支持、控訴を棄却した。
3月4日◇自民党の国防関係合同部会が党本部で開かれ、防衛庁を省に格上げする議員立法の「防衛省設置法案」を了承した。
◇防衛庁は今月下旬、内局と陸海空の三自衛隊幕僚監部の主要部門がある庁舎の出入り口に「万引き防止装置」を新設する。「秘」扱いの文書に磁気シールを張り、シールがついた文書を外に持ち出すと警報装置が作動する仕組み。
◇京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、府と同町は「中学期末試験に影響がある」として、報道各社にヘリ取材の自粛など節度ある取材活動を求めた。
◇地上、BS両デジタル放送の番組不正コピーを防ぐため、NHKと民放各局は、デジタル放送の受信制限を4月5日からスタートさせると発表した。
◇日本民間放送連盟が「民間事業の健全な発展が阻害される」としてNHKの24時間ニュースチャンネル構想を批判したことに対し、海老沢勝二NHK会長は定例記者会見で「ニュースが国境を超えるテレビ時代に入り、視聴者にいつでもニュースを伝えられる体制を取るのは放送人の使命」と反論。
◇毎日新聞社と斎藤明・同社社長は、『週刊新潮』3月11日号が斎藤社長監禁事件を報道した記事で「名誉を棄損された」などとして新潮社に対し厳重に抗議する通知書を発送し、訂正と謝罪記事の掲載を求めた。この記事は、同事件の背景に社内抗争があったと報道。
3月5日◇内部告発者が勤め先から報復されないよう民事ルールを定める公益通報者保護法案が自民党総務会で了承。
◇政府は、出版物にも音楽CDと同様に著作者が著作権料を請求できる「貸与権」を認める著作権法改正案を閣議決定した。今国会に提出する。
◇昨年12月に三大都市圏で始まった地上デジタル放送の認知度は76%であることが総務省の調査で分かった。2011年にアナログ放送が終了することの理解は半数にとどまっている。
◇中小出版社が独自の著作権管理事業者「日本出版著作権協会」を設立。
◇作家の大江健三郎さんが日本外国特派員協会で講演し、平和憲法に反する現在の「戦争への運動」を批判し、小泉首相の国会答弁は質問に答えておらず、表情から「薄笑いをする首相」として記憶されるのではないかと皮肉った。
3月6日◇石埼学・亜細亜大学教授ら法学者56人が「立川自衛隊監視テント村への弾圧に抗議する法学者声明」を発表。
3月7日◇長野県南木曽町の木曽川河川敷に、信越放送がチャーターしたヘリコプターが墜落、炎上し、乗っていた記者、カメラマンら4人全員が死亡した。ヘリは交通事故の取材中だった。
3月8日◇国税当局による追徴課税を報じた東京新聞、中日新聞の記事で名誉を傷つけられたとしてパチスロ機メーカー大手の「アルゼ」が中日新聞社に1億1000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁の小野剛裁判長は「記事は真実で名誉棄損にあたらない」と述べ、アルゼの請求を棄却した。
◇政府は自衛隊のイラク派遣に伴い首相官邸のテロ対策を徹底するため、官邸来訪者の手荷物検査を実施するなどの警備強化に乗り出した。
◇外務省は、自衛隊派遣を含む日本のイラク復興支援に関し、「アルジャジーラ」にCMを流すことを決めた。イラクや周辺国の国民に理解と協力を求める狙いで、月内にも放映を始める。
◇番組制作会社からのリベートなど約3億4000万円を隠し約1億1000万円を脱税したとして所得税法違反等の罪に問われた読売テレビ元プロデューサー白岩久弥被告らの初公判が東京地裁であり、同被告は起訴事実を認めた。
◇政府機関の不正を内部告発した職員らの保護を法律に定めるため、民主、共産、社民の野党3党が「公益通報法案」を共同で国会に提出した。
◇国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは、アフガニスタンで米軍が市民を不当に拘束し、非戦闘員の逮捕では「過度の力」を行使するなど人権侵害があると批判した報告を発表。
◇プロ野球コミッショナー事務局は「コミッショナー事務局の幹部がアテネ五輪日本代表監督に星野仙一氏の就任を要請した」などと6日付の大阪のサンケイスポーツが報じたことに対し「事実無根。速やかな記事の訂正を求める」と産経新聞大阪本社サンケイスポーツ編集局の久保田茂信局次長兼運動部長あてに抗議文を送付した。
◇横浜市立大学の改革を巡り東京新聞が載せた批判記事を中田宏市長が「誤報」と発言したことについて、大学教授らでつくる「市立大学問題を考える大学人の会」が「明白な事実を誤って記述したという意味での『誤報』ではなく、見解の違いに過ぎない」として市長に発言の撤回を求める文書を提出した。
3月9日◇政府は、今国会に提出する国民保護法案など有事関連7法案と3条約の締結承認案、企業や官公庁の法令違反を内部告発した従業員らを解雇などの不利益処分から保護するための「公益通報者保護法」案を閣議決定した。
◇政府は、自衛隊のイラク復興支援活動についてイラクをはじめとしたアラブ諸国の理解を促すため、地元のテレビや新聞を通じた政府広報活動を行うと発表した。費用は総額1億750万円。
◇通販大手「ジャパネットたかた」の顧客名簿の一部が外部に流出していることがわかった。同社は「約30万人分の名簿が流出した可能性がある」とみて刑事告訴・告発も検討。ラジオ、テレビの通販番組の放送は当面自粛する。
◇米衛星放送2位のエコスター・コミュニケーションズはCBSの放映を打ち切った。CBSの親会社、米バイアコムとエコスターの間で放映権料をめぐる交渉が決裂したため。全米950万世帯がCBSを視聴できない異常事態に。
3月10日◇日本ペンクラブ『それでも私は戦争に反対します。』(平凡社・1600円)を緊急出版。井上ひさしさん、大岡信さん、阿刀田高さんら45人の表現者が小説や詩、手紙、批評、エッセーなど多様な形でイラク戦と向き合っている。
◇月刊誌『噂の真相』が4月号で休刊。岡留安則編集長は「黒字だが、タブーはほとんど書き尽くした。名誉棄損賠償の高額化や個人情報保護法で(スキャンダル報道は)全く難しい状況になっている」としている。
◇神戸市の小学生連続殺傷事件に関し、法務省は関東医療少年院に収容されていた男性の仮退院の事実を被害者に通知するとともに報道機関にも公表した。
◇神戸連続児童殺傷事件の加害者男性の仮退院を法務省が公表した直後、インターネットの掲示板に男性の氏名や顔写真と称する情報が掲載されたことが分かり、東京、大阪両法務局などは掲示板の開設者に削除を要請した。
◇日本小児科学会が1歳半の子供の親を対象にした調査で、テレビやビデオを長時間見ている子どもは、そうでない子どもに比べ言葉の発達が遅れる割合が2倍にもなることが分かった。
◇総務省は「ヤフーBB」の個人情報流出事件を受けて「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」を年内にも改定し、情報漏洩があった場合には通信事業者が利用者に通知する義務を新たに盛り込む方針を固めた。
◇民主党は教育基本法改正に取り組む方針を固めた。「次の内閣」で、空席となっていた教育基本問題調査会会長に鳩山由紀夫前代表を決定。
◇自民党青少年特別委員会は、赤枝六本木診療所院長の赤枝恒雄氏を招き「若年者の性行動の現状」について話を聞いた。議員からは「性が氾濫する雑誌、テレビ報道、インターネットの規制強化はできないのか」など、新規制を含む対策を検討すべきとの意見が出された。
3月11日◇自民党内閣部会は青少年健全育成基本法案を了承した。議員立法として今国会に提出される。
◇日本新聞協会と民放連は、イラク人道復興支援のためサマワなど現地に派遣された自衛隊の取材に関する自主ルールを申し合わせた。防衛庁との断続的な協議を経て合意したもの。
◇ねじめ正一さんや灰谷健次郎さんら計33人の作家や詩人が、大手の中学進学塾やインターネット配信会社計5社を相手に「塾教材やインターネット上の問題集で作品を無断使用され、著作権を侵害された」として、塾教材などの出版、販売、送信の停止を求める仮処分を東京地裁に申し立てた。
◇視聴率不正操作で信用を傷つけられたとしてビデオリサーチが日本テレビの安藤正臣・元プロデューサーに計約9100万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁(宇田川基裁判長)で開かれた。元プロデューサー側は出廷せず、事前提出した答弁書で「信用棄損などの損害は発生していない」と主張、請求棄却を求めた。視聴率操作の事実は全面的に認