メディアに対する法的規制をめぐる動き(2005年〜)

2003年までのページへ

2004年のページ

1月
1月2日◇大みそかに放送されたNHK『第55回紅白歌合戦』の視聴率が関東地区で第1部30・8%、第2部39・3%となり、第2部は過去最低だったことがビデオリサーチの調べで分かった。
1月4日◇NHKの海老沢勝二会長は職員向けの年頭あいさつで「不祥事の影響で受信料の支払い拒否・保留が出ている。質を落とさないことが大前提だが、番組経費も削減せざるを得ない」と新年度予算が厳しい状況であることを明らかにした。
◇フジテレビが04年の年間視聴率で、全日の9・4%をはじめゴールデン、プライムの時間帯でトップとなり、11年ぶりに3冠王を達成したと発表した。
◇政府は、武力攻撃事態や地震や津波などの警戒警報について、国民が保有するテレビやテレビ付き携帯電話を自動的に起動させ避難命令などを速報するシステムを整備する方針を固めた。
1月5日◇国際組織「国境なき記者団」は、2004年に世界で殺害された記者は53人に上ったとする年次報告を発表した。64人だった1995年に次ぐ犠牲者数となった。
1月6日◇NHKの海老沢勝二会長は定例会見で「05年度の予算、事業計画をまとめた段階で身の処し方を判断する」と任期途中の辞任を示唆。予算が成立する見込みの3月にも辞任する見通し。
◇NHK経営委員会は、NHK職員2人と外部の出向者2人で構成する専任の事務局を設置した。
◇NHKは、地上デジタル放送とインターネットを連携したサービス「NHKデータオンライン」で、17日から新たに「各地のニュース」を始めると発表した。このサービスについて日本新聞協会メディア開発委員会はこれまで、総務省のガイドライン等に反していると指摘している。
1月7日◇NHK経営委員会の石原邦夫委員長は、前日の定例記者会見で辞任を示唆した海老沢勝二会長の進退や後任会長人事などについて検討を始める考えを明らかにした。
◇NHKの番組制作費詐取事件で警視庁は『紅白歌合戦』などの番組構成委託料名目でNHKから約740万円を詐取した容疑で元チーフプロデューサー磯野克巳ら2容疑者を再逮捕した。
1月9日◇自民、公明、民主の3党は、大規模テロや大災害などに対処する政府の基本方針を定める「緊急事態基本法案」の概要を固めた。首相の権限を強化し迅速な意思決定を可能にするため、閣僚級の「統合情報会議」と専門家からなる「統合情報本部」を新設することを盛り込む。
1月10日◇米CBSテレビは、昨年9月放送したブッシュ米大統領の軍務記録疑惑に関する誤報について、特ダネ報道にはやる「近視眼的な熱意」が原因だったと結論付ける報告書を公表するとともに疑惑を報じた報道番組『60ミニッツ』担当プロデューサーら4人の解雇を発表した。
1月11日◇ビラを配るためにマンションに侵入したとして東京地検は、東京都葛飾区に住む共産党支持者の男性を住居侵入罪で起訴した。
◇01年1月、旧日本軍慰安婦制度の責任者を裁く民衆法廷を扱ったNHKの特集番組で、中川昭一・現経産相、安倍晋三・現自民党幹事長代理が放送前日にNHK幹部を呼んで「偏った内容だ」などと指摘していたことが分かった。番組制作の責任者が昨年末、NHKの内部告発窓口である「コンプライアンス推進委員会」に「政治介入を許した」と訴えた。
1月12日◇石原邦夫NHK経営委員長は記者会見し、前日の経営委員会で海老沢勝二会長が自ら進退を決断する考えを伝えたことについて「辞任を示唆したと受け止めている」と述べた。また「受信料収入は前年度予算案に対し大幅減で非常に厳しい見通しである」と語った。
◇自民党の安倍晋三幹事長代理は、旧日本軍の従軍慰安婦問題を裁く民衆法廷を扱った01年のNHK番組について、放送前に内容に偏りがあるなどとして「公正中立の立場で報道すべきではないか」とNHK側に指摘したことを明らかにした。安倍氏は当時、官房副長官だった。
◇NHK番組改変問題で、中川昭一経済産業相は「公正中立の立場で放送すべきであることを指摘したもので、政治的圧力をかけて中止を強制したものではない」とのコメントを発表した。
◇小泉純一郎首相は、安倍晋三・自民党幹事長代理が01年に官房副長官としてNHKの番組内容に介入したとの指摘に対し「そうじゃないでしょ」と否定し「報道というのは一方に偏らないで公正な報道を心がけていただきたい」と報道機関側に注文をつけた。
◇民衆法廷を主催した「VAWW−NETジャパン」の西野瑠美子共同代表らは、NHKや安倍氏らにあてた抗議声明を発表後に会見し「NHKは裁判で政治介入はないと主張し、偽証を続けていた。怒りとともに報道機関としてのNHKに大きな危機感を覚える」と話した。
◇東京都青少年問題協議会は、少年少女の安易な性行動を助長する情報を発信しないよう、中高生向けの雑誌出版社やサイト開設者などに自主規制を求める全国初の条例規定新設を都に提言する方針を決めた。
1月13日◇NHK番組改変問題で内部告発していたNHK職員が記者会見し「放送現場への政治介入を許した海老沢勝二会長らは退陣すべきだ」と訴えた。
◇NHKは「中川昭一氏と放送の前に面会したことはない」などとする関根昭義・放送総局長の見解を発表した。
◇中川昭一経産相は訪問先のパリで記者会見し、NHKの番組改変問題について「東京の事務所の総力を挙げて調べたところNHK関係者と番組の話を初めてしたのは放送後だと分かった。だから、内容を変えろとか中止しろとか求めようもない」と述べた。
◇安倍幹事長代理は「『NHKを呼びつけた』『番組内容を変更するよう圧力をかけた』との報道や発言は全くの誤りだ」との談話を発表。「NHKとの面会は『予算の説明に伺いたい』との要望に応じたもの」「NHK側から予算の説明後、自主的に番組内容の説明がなされた。『偏った内容だ』と指摘したり、番組内容に注文をつけた事実も全くない」と説明した。
◇細田博之官房長官は記者会見で、NHKの番組改変問題をめぐり当時官房副長官だった安倍晋三自民党幹事長代理の関与が指摘されていることについて「政府が調査すること自体が大きな問題ではないか。結果として(報道への)介入になる可能性がある」と述べ、政府として事実関係の調査は行わない考えを示した。
◇ロイター通信はNHK番組改変問題について「次期首相の最有力候補とみなされている日本の政治家が、戦争犯罪責任に関するテレビ番組に介入していたことを認めた」と伝えた。
◇日本経団連が検討していた憲法改正問題の提言で、憲法9条2項を見直し、自衛隊の保持や集団的自衛権を明記するよう求めることが明らかになった。
◇奈良の女児誘拐殺人事件で逮捕された容疑者が、過去にも幼女を狙った性犯罪を起こしていたことに関連し、警察庁と法務省は受刑者情報を管理する法務省が性犯罪の前歴者の出所後の住所情報を提供し、警察庁が犯罪防止に活用することで合意した。
◇主要な少年漫画5誌に登場した喫煙シーンはページ換算で全体の0・38%で、喫煙の描写が1カ所でもある作品では平均6・4%に上るとする調査結果を、厚生労働省研究班がまとめた。
1月14日◇与野党の国対委員長は国会内で会談し、野党側は自民党の安倍晋三幹事長代理らが番組をめぐりNHKに申し入れた問題について、国会として真相解明が必要との考えを強調した。これに対し、自民党の中川秀直国対委員長ら与党側は考えを示さなかった。
◇NHK番組改変問題で、内部告発したチーフプロデューサーとは別の同局関係者も「安倍氏との面会後、上から番組内容変更の指示があり混乱した」と証言した、と報道。
◇NHKの番組をめぐり自民党衆院議員2人がNHK幹部に接触した後、番組が改変されたとの朝日新聞の報道に対し、NHKは「事実を歪曲している」と同社に抗議した。
◇NHKなどを相手に損害賠償請求訴訟を起こしていた「バウネットジャパン」の代理人弁護士は東京高裁に自民党の安倍晋三、中川昭一両衆院議員とNHK幹部ら計6人を証人申請した。証人申請されたNHK幹部は海老沢勝二会長▽内部告発したチーフプロデューサー長井暁氏▽番組放送当時の放送総局長・松尾武氏▽総合企画室担当局長の野島直樹氏。
◇小泉首相はNHK番組改変問題で、中川経産相と安倍自民党幹事長代理の対応に問題があったと考えるかとの記者団の質問に対し「(問題は)ありません。NHK自身の問題だと思います」と述べ、両氏の対応は放送法が排している番組への干渉にはあたらないという考えを示した。
◇NHK経営委員会は、石原邦夫新委員長が就任後初めて開かれた先月21日の委員会の議事録を公表した。その中で「会長の再任回数の制限も考えるべきだ」など、厳しい意見が相次いだことが明らかになった。
◇特集番組に政治介入があったとされる問題で、日本放送労働組合(日放労)は、関根昭義放送総局長が13日に出した見解の詳細を求める12項目の質問書を経営側に提出した。また、内部告発した番組制作局の長井暁さんを「言論・放送の自由を守るという立場から支援する」との声明を発表した。
◇日本ジャーナリスト会議、「NHK『従軍慰安婦』番組への政治介入に対する抗議声明」を発表。
◇企業退職年金を一方的に終了すると通告されたとして、TBS退職者で作る「東京放送年金受給者の会」が、TBSに「従来通りの年金支払い請求権の確認」を求め、2月にも東京地裁に提訴することを明らかにした。
◇『週刊現代』の記事で名誉を傷つけられたとして、飯島勲首相秘書官が講談社などを相手に1100万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こした。
◇共産党のビラを配るために東京都葛飾区のマンションに侵入したとして住居侵入罪で起訴された同党支持者の男性について、東京地裁は保釈を認める決定をした。
1月16日◇陸上自衛隊第10師団のイラク派遣中止を求め、市民団体など約1000人が、名古屋市の守山駐屯地を「人間の鎖」で囲んだ。
◇自民党の安倍晋三幹事長代理はテレビ番組で、NHK番組改変問題について「国会で説明するような話ではなく、事実が全く違う。参考人に出ることで予算案(審議)の引き延ばしに使われる」と述べ、野党側が国会への参考人招致を求めても応じない考えを示した。
1月17日◇「バウネットジャパン」などがNHKと制作会社2社に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁の秋山寿延裁判長は当初この日で結審する意向を示していたが、長井暁氏の告発を踏まえて審理の続行を決め4月25日に次回期日を指定した。
◇麻生太郎総務相は閣議後の記者会見で、自民党の安倍晋三幹事長代理らがNHK番組に介入したかどうかをめぐる問題について「NHKは(介入を否定する)正式なコメントを出しており、発表したとおりに受け止めるべきだ。政府としてどうのという話とは少し違う」と述べた。
◇自民党の安倍晋三幹事長代理は、NHK番組改変問題をめぐる朝日新聞の報道について「番組内容の変更を指示した事実はなく、名誉を著しく棄損された」として、同社の箱島信一社長に厳重抗議し訂正記事と謝罪、釈明を求める通知書を代理人の弁護士名で送った。また「政治的圧力があった」と内部告発したNHKの長井暁チーフプロデューサーにも、介入の事実を裏付ける具体的な根拠の説明を要求する通知書を送付した。
◇自民党の国会議員でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」の下村博文事務局長は「私のところにも放送前に、呼び出したわけではなくNHKの方から『このまま放送するのは問題があると思っているのでもう一度編集を含めて検討したい』と言ってきた」と明らかにした。
◇NHKなどを相手に損害賠償請求訴訟を起こしている「バウネットジャパン」は、安倍晋三・自民党幹事長代理に対し、「女性国際戦犯法廷」について同氏がテレビ番組などで事実と違う発言をしたとして謝罪を求める抗議文を送付した。
◇NHKの番組改変を内部告発し、記者会見したチーフプロデューサー長井暁氏は、弁護士を通じてコメントを発表。NHKがニュースで「政治的圧力で『改変』が行われたという担当デスクの主張は間違い」と報じたことに対し「NHKコンプライアンス推進室が1カ月かけて調査できなかったことを、わずか数時間の調査で『主張は間違いだ』などと、どうして断言できるのか」と反論。「NHKが私を孤立させようと躍起になっている姿に、『NHKの上層部はここまで腐ってしまったのか』と深い悲しみを感じる」などとした。
◇メディア総研、「ETV改変事件をめぐるNHKへの政治介入に対する声明」発表。
◇全労連がNHK番組改変問題について声明を発表。安倍、中川両氏をはじめ関係者の国会への参考人招致、第三者による調査委員会の設置、経営陣の刷新を含むNHKの抜本改革を求めた。
◇福岡市で「NHK番組改ざんを考える市民の会」がスタート。「報道と女性研究会」、JCJ福岡支部とともにNHK福岡放送局へ市民30人が申し入れに行った。
◇名古屋市でNHKのOBが「番組内容の事前説明・事後報告の検討・反省があったかどうか」などについて申し入れた。
◇NHKは、地上デジタル放送とインターネットの連携サービス「NHKデータオンライン」で「各地のニュース」を開始した。これに対し日本新聞協会メディア開発委員会は「大変遺憾」との委員長談話を発表。「NHKの業務範囲を逸脱」「民間の健全なジャーナリズム活動の維持発展、言論・報道の多様性確保に影響を及ぼすことになると強く危ぐしている」とした。
◇北朝鮮による拉致問題を巡るフジテレビの番組で名誉を傷つけられたとして共産党が訂正放送などを求めた訴訟で、東京地裁は請求を棄却した。土肥章大裁判長は「放送全体を見れば、共産党の社会的評価を低下させるものとは認められない」と述べた。
◇フジテレビジョンは、自社の筆頭株主であるニッポン放送を株式公開買い付け(TOB)で子会社化すると発表した。出資比率を現在の12.39%から50%以上に高める。
1月18日◇NHK番組改変問題を報じた朝日新聞の12日付朝刊記事について、同社は朝刊で「当事者も含む多くの関係者の証言を得てなされた」とする取材・報道の経緯を、ほぼ1ページを割いて報告する特集記事を掲載した。
◇NHKは、朝日新聞朝刊の記事のNHK幹部の証言について「誤った内容の記事が一方的に掲載された。取材方法などに大きな疑問を抱いている」などと抗議、訂正を求める文書を箱島信一社長あてに出した。
◇朝日新聞朝刊の記事について、安倍晋三・自民党衆院議員は「説明が尽くされているとは到底思えない」とする談話を発表した。
◇NHK番組改変問題で安倍晋三・自民党衆院議員が「女性国際戦犯法廷」への北朝鮮からの参加者を「工作員」と呼んだことに対し、朝鮮総連の徐忠彦国際局長は記者会見し、「事実に反する」として発言の撤回と謝罪を安倍氏に求める談話を発表した。
◇NHK番組改変問題で、民放労連は「事件の徹底究明を求める声明」を発表。声明は「制作者の良心をまっとうしようとしたプロデューサーを守り抜くことを表明しているNHKの労組を強く支持する」などと労組同士の連帯を表明。
◇ジャーナリストや雑誌編集者、メディア研究者ら16人が参院議員会館内で緊急記者会見。ジャーナリストの野中章弘氏が呼びかけ人代表になって開いたもの。野中氏は「今回の事件はNHKだけでなく、メディア全体の問題だ」と発言した。
◇自民党は都内で立党50周年となる第71回党大会を開き、憲法改正に向けた憲法改正草案の年内策定や教育基本法改正の年内実現を目指すことをうたった05年運動方針を採択した。
◇日本経団連は、憲法改正や総合的な安全保障体制の確立などを求めた国の基本問題に関する報告書を発表。自衛隊の保持と集団的自衛権を行使できることを明記するために憲法9条2項の改正を提言した。
◇全国の放送事業者521社の1割程度に当たる約50社について、一部株主が「マスメディア集中排除原則」に基づく総務省の省令の制限を超えて実質保有していたことがわかったと報道。地上波テレビ局が中心で、新聞社が実質保有する例が目立つという。省令違反ではないが第三者名義としてきた例も含めると約200社に達する。
◇奈良市の女児誘拐殺人事件をきっかけに自民党法務部会は、性犯罪の前歴者の住居情報などを地域住民に公開する制度をつくることを視野に小委員会を設置することを決めた。
◇ロック歌手の矢沢永吉さんが「事実無根の記事で名誉を傷つけられた」として、東京スポーツ新聞社に5000万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こした。
◇国際ジャーナリスト連盟(IFJ)は、2004年に取材中に殺害された記者やカメラマンなどメディア関係者が過去最悪の129人に上ったとする年次報告書を発表した。
1月19日◇総務省は、新聞社や放送局などが省令で定められた「マスメディア集中排除原則」の制限を超えて実質的に放送事業者の株式を保有していた問題で、全521社のうち55社が違反していたとの調査結果を公表。2003年秋時点での調査だが、55社のうち11社は既に是正している。
◇NHK番組改変問題で、放送前に安倍晋三・自民党幹事長代理と面会した松尾武元NHK放送総局長が記者会見し「政治的圧力や介入があったとは全く思っていない」と述べた。
◇朝日新聞社は、松尾氏がNHKの会見で「『政治的圧力は感じなかった』と繰り返し語った」と主張していることについて「取材時に『圧力を全く感じていない』と松尾氏が話した事実はない」などとする反論を発表し、「朝日新聞の信用・信頼は大きく傷つけられた」としてNHKに抗議するとともに謝罪と訂正を求めた。
◇NHKのコンプライアンス推進室は長井暁チーフプロデューサー(CP)の内部告発について、政治的圧力による番組改変はなかったとする調査結果をまとめ、長井CPに通知するとともに会見で発表した。
◇NHK番組改変問題で内部告発した長井暁CPはNHKコンプライアンス推進室の調査結果報告を受け「政治家に魂を売り渡してしまった現経営陣主導で行われた調査結果は、全く信用できない」とするコメントを発表した。
◇自民党の議連「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は、朝日新聞の報道を「陰湿な政治的意図によるねつ造」などと批判する見解を発表した。
◇日本新聞協会編集委員会は、個人情報保護法が4月から全面施行されるのを前に「個人情報保護法の全面施行にあたっての見解」を公表した。
1月20日◇NHK番組改変問題をめぐり、『週刊新潮』(1月27日号)の新聞広告の見出しが事実に反するとして、朝日新聞が掲載を断った。この新聞広告は「朝日『極左記者』とNHK『偏向プロデューサー』が仕組んだ『魔女狩り』大虚報」との見出しを載せたもの。
◇『週刊新潮』1月27日号の記事について朝日新聞は、名誉を著しく棄損しているとして同誌編集部に抗議し、訂正と謝罪を求めた。
◇中川昭一経産相は会見し、改めて「NHK側と会ったのは番組放送後の01年2月2日」としたうえで「政治的圧力はかけていない」と強調した。取材手法も批判し「この場を借りて記事の訂正と謝罪を求めていく」と述べた。これに対して朝日新聞は「記事は中川氏に取材した内容を正確に報じたもの」と反論するコメントを出した。
◇NHK番組改変問題に関する一連の報道について、NHKが夜7時のニュース番組で「朝日新聞虚偽報道問題」とのテロップを表示して放送したことについて、朝日新聞は「名誉を著しく棄損する」として抗議を申し入れた。これに対しNHKは本社の抗議の後、同夜10時からのニュースでテロップから「虚偽」の文言を削った。
◇NHKは朝日新聞社の抗議についての見解を発表。「朝日新聞社は、新たな事実が出てきても、従来の記事を焼き直したり、論点をすり替えたりするだけで、具体的根拠を示しておらず、反論になっていない」と強く批判している。
◇新聞労連は第9回ジャーナリスト大賞の選定を行い、北海道新聞の「北海道警の裏金疑惑を追及した一連のキャンペーン報道」と高知新聞の「高知県警捜査費虚偽請求に関する報道」を大賞に選んだ。
◇東京都町田市の教育委員会は、今春の卒業式・入学式で児童・生徒が校歌などと同じ声量で国歌(君が代)を歌うことができるよう、事前に指導することを定めた通知文を市内約60の小中学校長に送った、と報道。
◇中曽根元首相が会長を務める世界平和研究所が、全116条からなる「憲法改正試案」を発表。
◇自民党の中谷元・元防衛庁長官の依頼を受け、陸上自衛隊の二等陸佐が憲法改正案を作成、提出していた問題で、社民党の田英夫参院議員らは自衛隊法違反(自衛隊員の政治的行為の禁止)容疑で、二等陸佐の告発状を東京地検に提出した。
◇放送事業者などの指定公共機関が政府に協力する内容を定めた「国民保護基本指針」(要旨)について、民放連は「報道の自由を侵すことになりかねない」として修正を求める意見書を政府に提出した。修正要求は▽義務規定となっている首相による総合調整については努力規定とする▽安否情報の提供については取材・報道活動で収集した情報を一律に行政機関に提供することはできないため、自らの判断で決めることを明確にすべきだ、など7項目。
◇作家の辻井喬、埼玉大学名誉教授の暉峻淑子、国際基督教大学教授の藤田英典各氏らがつくる「教育と文化を世界に開く会」は、「教育の国家統制をめざす教育基本法『改正』法案の国会提出に反対する文化人129人の声明」を発表。
◇「南京大虐殺」を巡る本で被害者を装っているように書かれ名誉を傷つけられたとして、中国人女性の李秀英さん(昨年12月に86歳で病死)が、著者の松村俊夫さんと発行元の展転社などに計1200万円の賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(島田仁郎裁判長)は、松村さんらの上告を退ける決定をした。計150万円の支払いを命じた1、2審判決が確定した。
1月21日◇自民党は役員連絡会で、NHK問題に関する調査チームを設置することを決めた。武部幹事長は記者会見で「安倍、中川両氏は(朝日新聞に対し)法的手続きを取る考えと聞いている。党としても見過ごせない問題であり、適切な対処が必要だ」と語った。
◇朝日新聞社は、NHKが開いた会見や一連の報道について「虚偽の事実を示し、朝日新聞社の名誉を著しく傷つけた」として、NHKに対し法的措置を前提として訂正と謝罪放送を求める通告書を郵送した。
◇中川昭一経産相は、朝日新聞社のNHK番組改変問題報道について「事実無根」などとして、代理人を通じ箱島信一社長とNHK番組制作局の長井暁チーフプロデューサーあてに、謝罪と訂正を求める通告書を送った。
◇NHKは朝日新聞社に対して18項目の「公開質問状」を出した。安倍晋三・自民党幹事長代理、中川昭一・経産相がNHK幹部と接触した事実関係についての裏付けや根拠となる事実を確認したのかなどと質問、松尾氏に対する記者の取材方法などについても「取材倫理に反する行為だ」などと批判している。
◇自民党の安倍晋三幹事長代理は、朝日新聞が安倍氏の謝罪要求に対して「関係者からの取材を総合した結果」などと文書で反論したことについて「私が(NHK幹部を)呼び出して圧力を掛けたという根拠を示すよう要求したにもかかわらず、何の根拠も示していない」と批判。
◇自民党の安倍幹事長代理と中川経産相はそれぞれ、報道の内容の根拠を明らかにし誠意ある謝罪を求める通知書・通告書を朝日新聞社に送った。
◇NHKの海老沢勝二会長は、25日の経営委員会で辞表を提出する意向を固めた、と報道。政府・与党筋は、海老沢会長の後任に橋本元一技師長(専務理事)の名前が挙がっていることを明らかにした。また、NHKの笠井鉄夫副会長ら幹部2人も辞任の意向を固めたという。
◇自民党の小坂憲次・国対筆頭副委員長は記者会見で「NHKと朝日新聞の双方からそれぞれの意見が出ており、よく分からない部分がある」「参考人を呼ぶか、形は分からないが、必要があれば国会で明らかにしたい」と述べ、両者の関係者の参考人招致なども含め衆院総務委員会で協議する意向を明らかにした。
◇通常国会が召集された。会期は6月19日までの150日間。
◇マンションに居住者共用のテレビ番組録画用サーバーを設置し、居住者が予約した番組を一括録画して自由に視聴できるシステムは著作権侵害だとして、在阪の民放5社がシステム機器販売会社「クロムサイズ」にシステム販売や使用差し止め等を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
◇護憲派の8つの市民団体が衆院第2議員会館で「改憲国会にさせない」と題する集会を開き、 国会議員を含め約130人が出席した。
◇参院憲法調査会の関谷勝嗣会長は記者会見し、同調査会の最終報告書について「4月中旬ぐらいまでには国会に報告したい」と述べ、当初予定の5月から前倒しする意向を表明した。
1月22日◇脱北者が持ち出したとされた写真の男女が、日本で失跡した2人と同一人物ではないかと指摘された後、別人の韓国在住の脱北者だったことが分かった問題で、この男性が「顔が日本で公開されたため、北朝鮮に残る家族と自分の安全が深刻な危機にさらされた」として、写真を入手したTBSや、同一人物の可能性を指摘した「特定失踪者問題調査会」を強く非難、謝罪や真相究明を求める声明を出した。
1月23日◇自民党の安倍晋三幹事長代理は山口県下関市内で、朝日新聞がNHK番組改変をめぐって「安倍氏が政治介入した」と報じたことに関連し「法的手続きでは時間がかかってしまう。報道機関だから我々の質問状にしっかり答え、国民の前で報道の根拠を示してほしい」と述べた。
◇全国犯罪被害者の会の発足5周年記念大会が都内で開かれ、参加者約150人が「憲法を改正し、犯罪被害者の基本的人権について明文規定を設けるよう求める」などとする決議を採択した。
1月24日◇NHK番組改変問題で東大教授らの有志14人は、政治家の介入や改変の経緯についてNHKや国会などに検証と説明を求める声明を発表した。上野千鶴子・同大教授らが呼びかけた。
◇中小出版社94社で作る出版流通対策協議会は、安倍晋三・自民党幹事長代理がNHK幹部に対して放映前の番組への意見を述べていたことについて「政治家によるメディアへの圧力を許さない」とする緊急声明を発表した。
◇NHKは、一連の不祥事で視聴者の不信感が高まっていることを受け、2005年度の理事以上の員報酬を2004年度に比べ15%程度カットする方針を固めた。
◇民放連は、良質なテレビ番組制作の促進を目的に視聴率を離れた番組の質を評価する「日本放送文化賞」を新設すると発表した。一昨年に発覚した日本テレビのプロデューサーによる視聴率操作事件を受けて検討していた対応策の一つ。
◇自民党は新憲法起草委員会の初会合を開き、結党50年にあわせて今年11月に発表する新憲法案について、4月末までに委員長試案を作成するなどの今後の段取りを確認した。
1月25日◇NHKの海老沢勝二会長は経営委員会に辞表を提出、承認されたため同日付で辞任した。笠井鉄夫副会長と関根昭義放送総局長も同日付で辞任した。後任会長には橋本元一専務理事・技師長が、副会長には永井多恵子・元解説主幹が同日付で就任。同委員会は15%の役員報酬カットを含めた05年度予算案と業務改革案を承認した。また、NHKは受信料支払い拒否・保留件数が年度末には45万件から50万件になるとの見込みを明らかにした。
◇小泉首相は衆院本会議で、NHK問題について「NHK自身が、自主的な判断に基づいて編集して放送したとし、政治的圧力を受けて番組の内容が変更された事実はないと言っている。憲法21条2項の検閲にあたらず放送法3条にも抵触することはないと承知している」と答弁。
◇NHKの海老沢勝二・前会長は辞任表明後、全職員約12000人に対して「若い力に期待する」と題したメッセージを電子メールで送った。
◇日放労は、海老沢会長らの辞任を受け「視聴者・市民の皆さんの反応や受信料の厳しい状況を理解しての決断だったのだろう。新会長には、これまでの『しがらみ』を断ち切る英断を期待している」などとするコメントを発表した。
1月26日◇総務省は、NHKから25日に受け取った05年度予算案や事業計画案を国会に提出する際につける麻生総務相の意見として、一連の不祥事で拡大する一方の受信料の支払い拒否・保留に歯止めをかけることや、失墜した信頼の回復を強く求める文言を盛り込む方針を固めた。
◇NHKの橋本元一会長は、海老沢勝二前会長を同日付でNHK顧問とし、放送総局長の職務は出田幸彦理事に代行させることを決めた。
◇自民党の電気通信調査会(亀井久興会長)はNHK幹部を党本部に呼び、一連の不祥事に対する改革案や新会長人事に関するヒアリングをした。
◇朝日新聞社はNHK番組改変問題を報じた記事について、安倍晋三衆院議員側に対して再び回答書を送った。
◇JR桶川駅前で99年10月、女子大生猪野詩織さんが刺殺された事件で、両親が「事前に相談した段階で警察が捜査していれば殺されなかった」として県を相手に約1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁の秋山寿延裁判長は、殺害について警察の責任を認めずに、それ以外の捜査怠慢の責任を一部認めて550万円の支払いを命じた一審・さいたま地裁の判断を支持し、両親と県、双方の控訴をそれぞれ棄却した。
◇政府・与党は、教育基本法改正案の今国会提出を見送る方針を決めた。「愛国心」の明記に消極的な公明党と、自民党との間で調整のめどが立たなかった。
◇都立七生養護学校(日野市)の性教育をめぐり、都教委が教員13人を厳重注意としたのは子どもの学習権や教育の自由を侵す人権侵害だとして東京弁護士会は警告書を都教委に出した。
1月27日◇中川経済産業相は衆院予算委で、NHK番組改変問題をめぐる朝日新聞記事について(1)呼びつけたのでなくNHK側が事業計画と予算の説明に来た(2)議員会館の面会証を調べた結果、面会日は2月2日だった(3)面会者に当時放送総局長の松尾武氏は含まれていなかった(4)政治的圧力はかけていない、の4点で事実が違うと指摘した。
◇衆院予算委で中川経済産業相がNHK改編問題を報道した朝日新聞を批判したことについて、同社は「具体的な取材を基に正確な報道を続けてきた」と反論するコメントを発表した。
◇NHKは「信頼回復に向けたNHKの姿勢を視聴者に訴える収録番組」を29日夜に放送すると発表した。総合テレビとラジオ第1で放送し、内容は「05年度予算・事業計画」と「改革・再生に向けた取り組み」。橋本元一新会長と永井多恵子新副会長が出演する。
◇一連のNHK不祥事を理由にした受信料不払い急増で引責辞任した笠井鉄夫前副会長と関根昭義・前専務理事の2人が26日付でNHK顧問に就任したことが明らかになった。
◇日放労は、海老沢勝二前会長らが顧問に就任したことについて、顧問委嘱を撤回するよう経営側に文書で申し入れた。
◇厚生労働、総務、金融などの省庁は、4月の個人情報保護法の完全施行に向けて検討していた情報保護のための個別法制定を見送る方針を国民生活審議会個人情報保護部会に報告した。
◇『週刊新潮』の記事でプライバシーを侵害されたとして元阪神監督の野村克也さんと妻沙知代さんが新潮社に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は同社の上告を受理しない決定をした。記事に公共性はないとしてプライバシー侵害を認め、計330万円の支払いを命じた新潮社敗訴の1、2審判決が確定した。
1月28日◇東京地検の井内顕策特捜部長が今月初め「やくざ者より始末に負えない悪らつな存在」とマスコミを批判する文書を司法記者クラブの一部検察担当記者に配布し、南野知恵子法相は閣議後会見で「私信ではあるが、穏当に欠ける部分があったのではないか思う」との認識を示した。
◇NHKの番組制作費流用事件で、東京地検は元放送総局番組制作局所属の磯野克巳容疑者とイベント企画会社社長上原久幸容疑者を詐欺罪で追起訴した。すでに起訴された分とあわせると立件された額は計約1900万円に上る。
◇朝日新聞社はNHKの番組改変問題を報じた記事について中川昭一経産相側に回答書を送った。回答書では、12日付朝刊の記事は中川氏自身と関係者から取材した結果を正確に報じたものであり、「事実無根の中傷記事」との批判は当たらない、などとしている。
◇自民党の安倍晋三幹事長代理は、NHKの戦争特集番組改変問題で「安倍氏が政治介入した」と報じた朝日新聞社の見解は納得できないとして、記事の根拠を説明するよう改めて求める通知書を同社に送った。
◇NHKの橋本元一新会長は緊急記者会見を開き、海老沢勝二前会長、笠井鉄夫前副会長、関根昭義前放送総局長の3人が「顧問就任を辞退し、それを了承した」と発表した。NHKによると、海老沢前会長らの顧問就任が明らかになった後の27日と28日の2日間に、視聴者からの電話やメールによる抗議や批判の意見が6500件に上った。
◇海老沢前会長など3人が顧問を辞退したことについて、NHK経営委員会の石原邦夫委員長は妥当な結果だと思う。経営委員会としては、NHKの再生と信頼の回復を監視・監督していきたい」というコメントを発表した。
◇産経新聞の記事をめぐり「ダスキンから不正な資金提供を受けている疑いがあるように報じられ、社会的信用を傷つけられた」として、経営コンサルタント大前研一氏と同氏経営の会社が産経新聞を相手取り計2億円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟の判決で、東京地裁の大門匡裁判長は「記事の内容が真実だと信じる相当の理由があったとはいえない」と述べ、産経新聞に200万円の支払いを命じた。
◇カザフスタン国籍の女性が、日本テレビや新潮社などに「オウム真理教の上祐史浩代表が信頼する信者と報道され名誉を傷つけられた」などとして5000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁の綿引万里子裁判長は女性の請求を棄却した。
◇テレビ東京は、25日に同局系列などで放送した番組『教えて!ウルトラ実験隊』で紹介した花粉症対策の中に「事実を歪曲した表現があった」として犬飼佳春常務らが会見を開き謝罪した。同局によると、花粉症対策の一つ「舌下減感作療法」を取り上げ、花粉症の女性がその療法を2週間試してどう変わったかを紹介したが、実際は5日程度しか試していなかったという。
1月29日◇NHKは、特別番組『NHKの再生を目指して』を総合テレビとラジオ第1で約30分間放送した。橋本元一会長は番組冒頭で一連の不祥事について謝罪し、海老沢勝二前会長らの顧問就任については「厳しいご批判をいただきました」と語った。
◇総務省は、個人情報保護法が完全施行される4月以降も個人情報保護条例を制定していない市区町村については公表する方向で検討を始めた。
1月30日◇東京都江戸川区の「江戸川ケーブルテレビ」が今月初め、同区選出の都議の後援会が主催するゴルフ大会を放映していたことがわかった。番組では都議の名前の入った大会名をスーパーとして表示し続け、都議のあいさつも流していた。
◇仏ルモンド紙はNHK問題について「このスキャンダルは政権党と公共放送の緊密かつ恒常的結びつきを確認するものであり、その独立性に疑問がでている」と伝えた。
1月31日◇ビデオリサーチは、NHK総合で29日夜放送された特集番組「NHKの再生をめざして」の平均視聴率が関東地区で5・1%、関西地区で3・7%だったと発表した。
◇朝日新聞はNHK番組改変問題をめぐり、自民党の安倍晋三幹事長代理から報道の根拠を示すよう求められた28日付の通知書に対し「20日付回答、26日付回答でお答えしている通り」とする回答書を送付した。これに対し安倍氏は、朝日新聞に「(取材した)記者がNHK元幹部との会話・取材内容を無断で録音した事実はあるのか」などと質問する通知書を送付した。
◇京都市で、市民や平和・女性団体70人が、NHK会長と京都放送局に対して「番組改変の過程を公表してほしい。政治介入の疑惑を解明し、国民に説明する義務がある」と申し入れた。
◇熊本県民テレビは、1月17日に放送した情報番組で盗聴被害を扱った際、被害者として紹介した女性が実際は被害に遭っていなかったとして、番組の中で謝罪した。
◇自民党の新憲法起草委員会は党本部で会合を開き、前文や天皇などテーマごとに設置した10の小委員会で2月14日から順次議論を開始する段取りを決めた。小委員会はそれぞれ3回程度の会合を経て3月末までに報告書をまとめる。


2月
2月1日◇テレビ東京は1月25日に同局系列で放送した『教えて!ウルトラ実験隊』で実験期間を偽った謝罪したが、その後の調査で実験自体がなかったと発表した。同局は同日付で、犬飼佳春常務島川哲雄制作局長を1カ月10%の減給にし、番組のチーフプロデューサーら社員2人を譴責処分にした。番組は打ち切る。
◇麻生総務相は参院総務委で、現在4人いるNHKの顧問に支払う年間の顧問料について「4人5400万円。だから1人1300万円ぐらいになる」と語った。
◇NHK番組改変問題をめぐるNHKの記者会見や報道内容について、朝日新聞社が「虚偽の事で名誉を著しく傷つけた」としてNHKに訂正と謝罪を求めた通告書に対し、NHKは「報道公共放送として正当」などとする回答書を同社に送付した。
2月2日◇03年に廃案となった人権擁護法案について政府・与党は、一部修正したうえで今国会に再提出するよう法務省に求める方針を決めた。
2月3日◇総務省は、NHKの05年度予算案などを国会に提出する際につける麻生総務相の意見案を、自民党の総務部会や電気通信調査会などの合同会議で説明、了承された。
◇NHKの番組制作費流用事件で、元チーフプロデューサー磯野克巳容疑者がNHKの子会社の幹部らとともに制作費をだまし取っていた疑いが強まり、警視庁は詐欺容疑で磯野容疑者を再逮捕、新たに「NHKアート」部長の師井一夫と元イベント会社社長の市瀬俊秀の2容疑者を逮捕した。これで磯野容疑者の詐取総額は計約2700万円になった。
◇番組制作費流用事件でNHKは、磯野克巳容疑者と上原久幸被告に対し、不正に受給したとされる4880万円の返還を1月31日に請求したことを明らかにした。
◇朝日新聞社はNHK番組改変問題を報じた記事をめぐり、安倍晋三衆院議員側に4通目の回答書を送った。同議員側からの31日付の通知書に対し「具体的な取材手法や経過にかかわる内容については答えられない」との立場を示した。
◇NHKの橋本元一会長は就任後初めての定例会見で、特定の番組について政治家へ事前に説明することについて「一般論として好ましくない」と述べ、政治家への事前説明は「当然」などとしていたこれまでの見解について否定的な考えを示した。また、受信料拒否・保留件数が1月末現在で39万7000件にのぼっていると発表、顧問制度の廃止についても明言した。
◇病院にプリペイドカード式テレビをレンタルしている業界団体「テレビシステム運営協会」は常任幹事会を開き、当面の間NHKの受信料を支払わないとする宣言を決めた。「患者が自宅で受信料を払っていれば、二重取りになる」と主張、受信料制度の改正を求めている。
◇与党人権問題懇話会は、廃案になっていた人権擁護法案について、批判が強かったメディア規制部分を凍結するなど一部修正した上で今国会に提出し、成立を図ることで一致した。
◇衆院憲法調査会は幹事会を開き、今国会中にまとめる最終報告について、意見を並列するだけの論点整理にとどめず、何が多数意見だったかを明示することを決めた。
◇自民党新憲法起草委員会は「前文に関する小委員会」(小委員長・中曽根元首相)初会合を開き、現行の憲法前文の部分的な修正ではなく、全面的に書き改める方針を確認した。前文の素案は3月中に作成する。
◇民主党の米沢隆副代表ら旧民社党系議員グループは憲法改正の提言をまとめた。集団的自衛権の行使を可能とするよう9条の改正を求めている。
◇ジャーナリストの人権保護を目的とする非営利団体、ジャーナリスト保護委員会(本部ニューヨーク)は、中国、キューバなど20ヶ国で計122人の記者らが言論活動を理由に獄中に置かれているとする報告書を発表した。
2月4日◇南野知恵子法相は閣議で、全国の警察が昨年1年間に組織的な薬物密売事件4件で通信傍受法に基づく傍受を実施、計12人を逮捕したと説明した。
◇NHKの海老沢勝二・前会長がアジア太平洋放送連合(ABU)の会長を辞任していたことが分かった。ABU会長は会員である放送局のトップが務めることになっており、一連の不祥事で海老沢氏がNHK会長を辞任した1月25日付で、ABU会長を退いた。
◇自民党は総務会で、受信料収入が初めて前年度割れし約72億円の減収となったNHK17(2005)年度予算案を了承した。
◇有志の弁護士で作る「報道・表現の危機を考える弁護士の会」はNHK番組改変問題について「番組への政治的圧力は存在したと考えざるを得ない」として、安倍晋三、中川昭一両衆院議員とNHKに「それぞれの立場と使命に立ち戻り、行った行為を改めることを要請したい」とする声明文を発表した。賛同人として全国の317人の弁護士が名を連ねた。
◇横浜市中区の傾斜地に建設中の「地下室マンション」をめぐり虚偽の報道をされたとして、荒川建設工業がテレビ朝日などに計2200万円の損害賠償を求める訴えを起こし、第一回口頭弁論が横浜地裁で行われ、テレビ朝日側は「真実と異なる事実はない」と棄却を求めた。
2月5日◇NHK番組改変問題で、番組制作に協力した「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」などが緊急集会を東京大学で開き、参加者らが「NHK受信料支払い停止運動の会」の結成を発表した。また、集会で予定していた同番組のビデオ上映は、NHKの許可が得られず中止した。
2月7日◇NHK番組改変問題を巡り、自民党の安倍晋三幹事長代理が朝日新聞社に、NHK元幹部への取材を「無断録音したのではないか」などと質問した6回目の通知書に対し、朝日新聞社は「3日付の回答書でお答えした通り」とする回答書を送付した。
◇NHK番組改変問題について市民有志でつくる「メディアの危機を訴える市民ネットワーク」は、番組を検証する緊急シンポジウムを東京・渋谷で開いた。約200人が集まる中、制作にかかわった関係者らが当時の状況などを説明した。
2月8日 ◇ライブドアは、子会社のライブドア・パートナーズがニッポン放送の株式972万270株(発行済み株式の29.6%)を取得したと発表した。前日までにライブドア本体が買い付けた175万6760株(同5.4%)と合わせ、グループの持ち株比率は35.0%に達した。
◇テレビ東京は、花粉症対策の実験ねつ造が判明した情報番組『教えて! ウルトラ実験隊』を同日放送分で打ち切ることを明らかにした。
◇特番改変問題をめぐってNHKの公平中立性を求める有識者らが中心となった「NHK受信料払い停止運動の会」が発足した。放送前の番組を政治家へ説明しないようNHKに求め、要求現まで受信料支払いの一時停止を呼び掛けている。
◇NHK番組改変問題に関する朝日新聞の報道を検証する自民党の調査チーム(座長・佐田玄一郎筆頭副幹事長)は、安倍晋三幹事長代理、中川経産相から事情を聞いたうえで「両氏が政治的圧力をかけた事実はない」とする「総括」を発表した。これに対し朝日新聞は「十分な取材に基づいた報道だ。記者の取材方法にも問題はなかった。総括は遺憾だ」とする談話を発表。
2月9日◇読売新聞社は、テレビ・ラジオ局の株式を第三者名義で実質保有していた問題について、調査委員会の調査報告書を公表した。昨年12月1日時点で名義株保有は43局(テレビ25、ラジオ18)で、うち14局(テレビ10、ラジオ4)は総務省令の保有制限を超えていた。
◇電波監理審議会は、NHKの05年度予算案が国会に提出される際に付く麻生総務相の意見案を「適当」と答申した。意見案はNHK職員による不祥事で受信料の不払い・保留が急増したことについて「憂慮すべきことであり、誠に遺憾だ」などと厳しい表現を盛り込んだ。
◇NHKの橋本元一会長らは民主党の総務部門会議に出席し、02年度決算などについて説明した。
◇総務省はNHKからの申請を受け、受信料をクレジットカードで支払えるよう放送受信規約の変更を電波監理審議会に諮り、了承された。2月10日から利用できる。
◇フジテレビは、ライブドアの堀江貴文社長がレギュラー出演している『平成教育2005予備校』の13日放送分を急きょ延期することを決めた。突然の放送延期は異例だが、同局広報部は「当日の視聴率強化のため」とし、ライブドアのニッポン放送株取得との関連性は否定。
◇英BBC放送東京支局は、ことし放送予定で制作中の昭和天皇に関する番組への批判記事が『週刊新潮』に掲載されたのを受け、「番組放送までは批評や批判を留保されることを望む」とする見解を発表した。
2月10日◇NHKシンガポール駐在事務所の元特派員2人が在任中、領収書偽造などの手法で約800万円の経費を水増ししていたことがNHKの内部調査でわかった。NHKは2人を6〜3カ月の停職処分にすると発表した。
◇NHK番組改変問題に関する朝日新聞報道を検証する自民党の調査チームは、安倍晋三幹事長代理らを取材した担当記者の取材方法が不適切だったとして、内部調査を行ったかどうかをただす通知書を朝日新聞に送付した。
◇フジテレビは、ニッポン放送株式の公開買い付け(TOB)について、最低取得株数を従来の50%超から25%超に引き下げるとともに買い付け期間も3月2日に延期すると発表した。
◇緊急記者会見「『人権擁護法案』に反対する!」衆院第2議員会館。野中章弘(アジアプレス代表)、田島泰彦(上智大学教授)、海渡雄一(弁護士)、寺中誠(アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)、岡本厚(『世界』編集長)、魚住昭(ジャーナリスト)、原寿雄(ジャーナリスト)らが発言。
2月11日◇NHKは12日午後2時から総合テレビで生中継の予定だった日本ラグビー選手権大会準々決勝、トヨタ―早大戦の放送時間を変更し、翌日午前2時から録画で放送することを決めた。関係者によると、審判が着るジャージーの胸にスポンサー名の「朝日新聞」が入っているが、これについてラグビー協会からNHKに事前に連絡がなかったことが問題になっているという。
2月12日◇ペンクラブが日本プレスセンターホールで緊急集会「いま、戦争と平和を考える」を開いた。「戦争と言論」と題したシンポジウムなどに約500人が参加。イラクからの早期の自衛隊撤収と現地での取材と報道の自由を認めることを政府に強く求める声明を出した。
◇NHKは、生中継から録画に予定を変更していた日本ラグビー選手権大会準々決勝のトヨタ―早大戦の放送を、当初の予定通り同日午後2時から総合テレビで生中継すると発表した。「ラグビーファンをはじめ多くの視聴者からの要望を受けての措置」という。
◇総務省は、4月以降も個人情報保護条例を制定していない市区町村名をホームページなどに公表する方針を固めた。
◇自民党新憲法起草委員会の「国民の権利及び義務小委員会」がまとめた憲法改正の論点メモが明らかに。論点メモは船田元・小委員長が作成。奴隷苦役の禁止、思想良心の自由、居住移転・国籍離脱の自由など18の権利・義務について「おおむね残すべき権利義務規定」とする一方、信教、表現、結社の自由と財産権の制限について「一部修正すべき」と位置づけている。
2月13日◇ライブドアの堀江貴文社長はテレビ朝日、日本テレビの情報番組に相次いで出演し、ニッポン放送の増資を検討していることを明らかにした。フジテレビがニッポン放送の大株主であるライブドアの影響力排除を狙い、ニッポン放送株の株式公開買い付け(TOB)で25%超の取得を目指しているのに対抗し、増資でフジの出資比率25%割れを図る考え。
2月14日◇ラグビー日本選手権のテレビ放送を巡り、放映権を持つNHKが審判のジャージーに「朝日新聞」の広告が付けられていることに反発し、放映時間が混乱した問題で、日本ラグビー協会の日比野弘会長代行と真下昇専務理事は朝日新聞社を訪れ、広告を外してくれるよう要請したが朝日新聞社は断った。
◇ビラを配布しただけで逮捕、起訴されるなどの事件が相次いでいる問題で、ジャーナリスト有志が「おかしいぞ!警察・検察・裁判所」と題したシンポジウムを東京都内で開いた。主催は「司法の反動化を考えるジャーナリストの会」。魚住昭、大谷昭宏、斎藤貴男、二木啓孝、森達也の各氏らが呼びかけ、集会には約400人が集った。
◇自民党の新憲法起草委員会は前文に関する小委員会(中曽根康弘・小委員長)を開いた。現行憲法が「米国の押し付け」との観点から、敗戦で失われた伝統・文化や民族性を前文で打ち出すべきだとの意見が大勢を占め、ナショナリズムを強調する方向となった。
2月15日◇大阪府寝屋川市の小学校教諭ら殺傷事件を取り上げたフジテレビの情報番組で、逮捕された無職少年(17)の実名が判読可能な状態で約5秒間放映された。
◇政府はNHKの05年度予算案と、予算案に対する麻生太郎総務相の意見の国会提出を閣議決定した。予算案は、受信料収入の減少で事業収入が前年度比0.9%減の6724億円と初のマイナス。役員報酬と職員給与の削減を盛り込んでいる。
◇中川昭一経済産業相は、『文芸春秋』3月号のNHK番組改変問題に関する記事の中に、中川氏が放送前に番組編成に介入しようとしたかのような誤解を生じさせる部分があるとして、文芸春秋社に記事の訂正と謝罪を求める通告書を、代理人を通じて郵送した。
◇日本ラグビー選手権大会で審判が着るジャージーの「朝日新聞」のロゴを巡るNHKの放送時間変更問題で、日本ラグビー協会の日比野弘会長代行と真下昇専務理事らがNHKを訪れ、協定に基づく事前協議を怠ったことについて文書で改めて謝罪した。これを受けてNHKは、準決勝(19日)、決勝(27日)を予定通り生中継(準決勝の1試合は録画放送)することを決めた。
◇ニッポン放送は、ライブドアグループが14日付けで同放送株の37.67%を保有する筆頭株主になったと発表した。
2月16日◇大阪府寝屋川市の教職員殺傷事件で逮捕された少年の実名などがネット掲示板「2ちゃんねる」に表示され、大阪法務局は「重大なプライバシー侵害」として管理者に削除を求めた。
◇フジテレビはライブドアの堀江貴文社長がレギュラー出演していたバラエティー番組について企業間の経営をめぐる攻防などを理由に、当面、堀江社長を出演させないことを決めた。
◇NHK番組改変問題で大阪の市民団体「株主オンブズマン」は、第三者の弁護士らでつくる実態調査委員会と内部告発の受付機関をNHK経営委員会に設置するよう求めた要請書をNHK大阪放送局に出した。
◇NHK諸星衛副総局長が定例会見で、ラグビー日本選手権の生中継中止で視聴者から約900件の抗議が寄せられたことに「そこまで多いとは。反省材料にしたい」と語った。
◇自民党のNHK番組改変報道に関する調査プロジェクトチームは、朝日新聞が同チームの求めに対して「十分な取材に基づいた報道だ」などと回答したことについて「おざなりだ」と批判し「今までの朝日新聞の不祥事をすべて検証」することを考えているとする談話を発表した。これに対し朝日新聞は「プロジェクトチームの指摘には『内部調査も行わず』など虚偽があり極めて遺憾だ」とするコメントを出した。また、同チームはこの問題に関し、来週にも有識者らによる公開討論会を開くことを決めた。
◇自民党新憲法起草委員会は、安全保障に関する小委員会の初会合を開いた。憲法9条を中心に議論し、現行憲法が認めていない集団的自衛権の行使を容認するとの方針で一致。
◇東京都は都議会に提出する青少年健全育成条例改正案をまとめた。保護者をはじめとする関係者が18歳未満の青少年に対し、慎重な性行動を促すよう教育する努力義務規定などを新設。
◇フジテレビとライブドアの間でニッポン放送株の買い取りを巡って争いになっている中、ニッポン放送が臨時の取締役会を開き、先にフジテレビが打ち出したニッポン放送株の買い取りの方針に賛成することを決議した。
◇フジテレビはニッポン放送へのTOB(公開買い付け)成功のため、同放送の大株主である村上世彰氏の率いる投資ファンドに対しTOBに応じるよう協力要請したことを明らかにした。
◇フジテレビとライブドアによるニッポン放送株式の争奪戦で動向が注目されているM&Aコンサルティング(通称「村上ファンド」)が、ライブドアによるニッポン放送株大量取得日(8日)に同株を大量に売却していなかったことが分かった。
2月17日◇朝日新聞社は、番組改変問題をめぐってNHKから出されていた公開質問状に回答した。「当事者、周辺関係者に対する取材を総合して執筆・掲載したもので、具体的な取材に基づいた根拠あるもの」と説明。NHK広報局はこの回答書について「公開質問状に具体的に答えておらず、真相の究明には程遠いもので、きわめて残念」とするコメントを発表した。
◇NHK番組改変問題をめぐり朝日新聞社は、通告書に対するNHKの回答を不服として、再申し入れ書を送った。
◇自民党は、同党が開催を予定している朝日新聞の報道姿勢などを検証する公開討論会に、NHK番組改変問題の取材担当記者が出席するよう朝日新聞社に文書で要請した。また、同党の調査チームは今回の件に関して、いつ、誰に対して、どのような内部調査を行ったのかなどについて回答を求める2回目の通告書を朝日新聞社に送った。
◇NHKエンタープライズ21の板谷駿一社長が、定例会見で顧問制度を見直す意向を示した。
◇日本テレビはバラエティー番組の中で、窃盗行為をしたとする女性タレントの告白をクイズとして放送したことを「不適切だった」と発表、謝罪した。
◇金融庁と関東財務局は、ライブドア・グループが東京証券取引所の時間外取引でニッポン放送株を買い付けた取引の実態調査に乗り出した。
2月18日◇麻生太郎総務相は閣議後の会見で、ニッポン放送株を巡りフジテレビとライブドアが対立している問題に関連して、外国資本が放送局を間接支配できないようにするため、外資規制強化を検討する考えを示した。
◇写真週刊誌『フラッシュ』の記事で弁護士としての信用を傷つけられたとして、プロ野球巨人軍・上原浩治投手の代理人が光文社側に約3500万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟で、東京地裁の大門匡裁判長は300万円の賠償と謝罪広告掲載を命じる判決を言い渡した。
◇贈収賄事件で起訴された元会社社長側から資金提供を受けていた、と報じた読売新聞の記事で名誉を傷つけられたとして、千葉県浦安市の松崎秀樹市長が読売新聞東京本社に1000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟の判決で、東京地裁の坂井満裁判長は「記者が真実と信じる相当の理由があった」と述べ、松崎市長の請求を棄却した。
◇総務省は、ライブドアによるニッポン放送株の大量取得を受け、放送局への外資参入規制を強化する電波法改正の検討に入った。
◇放送を語る会、「市民・視聴者の手でNHKをどう変えるか」渋谷・勤労福祉会館。『GALAC』編集長・小田桐誠氏、『放送レポート』編集長・岩崎貞明の報告と討論。
2月19日◇山口県公安委員長(当時、現在は公安委員)による知人の国会議員らへの政治献金を「中立性に疑問」と報じた朝日新聞西部本社版の記事に対し、この委員が「公安委員の献金は合法であり、記事で名誉を傷つけられた」と申し立てた事案で、朝日新聞社の「報道と人権委員会」は議論をさらに深める記事の掲載を促すあっせん案を示し、朝日新聞社は、あるべき公安委員会の姿を考える特集記事を西部本社版に掲載した。
◇民主党の岡田克也代表は、福岡市での記者会見で「ライブドア」がニッポン放送株を大量取得した問題について「今のルールの中でできることをやった。けしからんというのはおかしい」と、ライブドアへの批判を疑問視した。
2月20日◇ライブドア関係者は、同社が保有するニッポン放送株が18日時点で議決権ベースで39.95%に達したことを明らかにした。15日にニッポン放送が関東財務局に提出した臨時報告書では、ライブドアの議決権が8日までに37.67%になっていた。
◇自民党の新憲法起草委員会が4月末までにまとめる党憲法改正試案の骨格が固まった。焦点の憲法9条は、2項の「戦力の不保持」規定を見直して自衛力の保持を明記、前文は全面的に書き直し、日本の歴史、伝統、文化を表現することなどが柱となる。
2月21日◇政府、与党が通常国会に再提出する予定の人権擁護法案について、アムネスティ・インターナショナル日本など12団体と弁護士ら約40人が「メディア規制条項など、以前廃案となった法案から全く改善されていない」と反対のアピールを発表した。
◇ライブドアは、ニッポン放送株の保有比率が議決権ベースで40%を超えたことを明らかにした。そして、自らのインターネット事業とフジサンケイグループのラジオやテレビなどとの連携を実現したいとしてフジテレビなどと友好的な提携交渉を進めたいというコメントを発表した。
◇日本経団連の奥田会長は「堀江社長がサンケイグループを良い企業に育てようという気持ちでやっているのか金もうけのためにやっているのか、意図をはっきり説明すべきだ」と述べた。
◇総務省は、外資が間接的に日本の放送会社を支配することが出来ないようにするための電波法や放送法の改正案を今国会に提出する方針を固め、与党側と調整に入った。
◇共産党の市田忠義書記局長は記者会見で、ライブドアによるニッポン放送株大量取得問題について「報道機関は民主主義にのっとった公共的事業であり、マネーゲームの対象にしていいのかという問題や、外資の規制という問題がある」と指摘した
◇「報道・表現の危機を考える弁護士の会」は、東京・霞が関の弁護士会館で市民集会「NHK番組への政治家介入と報道・表現の自由を考える」を開いた。改変問題を「報道の自由、表現の自由に対する重大な危険性を含む事件」ととらえ、政治家への番組の事前説明や自主的な規制を「市民の知る権利を侵害するもの」などとする声明を採択した。
◇谷内正太郎外務事務次官は記者会見で、北京の日本大使館で保護している北朝鮮からの脱出住民について、人数や出国者数などの情報を公開しない方針を表明した。
2月22日◇竹中平蔵経済財政・郵政民営化担当相は閣議後の会見で、ライブドアによるニッポン放送株の大量取得について「ルールを破ったり、すき間を突いたりするのは適切でない」と述べ、時間外取引で取得した手法に疑問を示した。
◇日本テレビ系のバラエティー番組で18歳の女性タレントが窃盗をしたと発言した問題で、日本テレビは局内の調査結果を公表。通常実施しているチーフプロデューサーのチェックがなかったことなどがわかった。
◇放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会は小中学生を対象にした青少年へのテレビの影響調査の結果を発表した。人を殴るなどの「社会的ルール違反傾向」の分析では、テレビが唯一のはっきりした原因とは認められなかったが、小学生男子でバラエティー番組などの暴力やからかいを容認する意識と、ルール違反を容認する傾向に弱い因果関係がみられた。
◇NHKは、8放送局で地上デジタル放送を開始すると発表した。それぞれの放送開始時期は長野、新潟、甲府、福岡、沖縄=06年4月▽福井=同5月▽札幌=同6月▽金沢=同7月。
◇日本雑誌協会は、4月1日から全面施行される個人情報保護法について「出版・表現の自由に抵触しかねない」とする抗議声明を発表した。
◇日本書籍出版協会、「『人権擁護法案』の再提出に対する見解」発表。報道関係条項の全面削除、人権委員会を法務省から独立した組織とすることなどを求める。
◇国の情報公開制度の見直しを進めている総務省の検討会は、見直しの方向を示す報告書の素案を明らかにした。「恣意的」「不明確」と批判の強い不開示基準の具体化と、不服申し立ての処理に期限を設けるなど手続きの迅速化などを求めた。
◇警視庁池袋署は、電車で女子高校生に痴漢をしたとして、東京都迷惑防止条例違反の現行犯でNHK放送技術局職員(36)を逮捕した。
◇総務省は、新聞社や放送局が電波法に基づく省令で定められた制限を超えて放送局の株式を実質保有していた問題で、約70社に対して今週中にも警告や厳重注意の行政指導をする方針を固めた、と報道。
2月23日◇フジテレビの日枝久会長は、株式公開買い付け(TOB)により議決権ベースでニッポン放送株の33%前後を確保する見通しになったという一部報道について「25%は超す」とTOB成立に改めて自信を示した。
◇ライブドアの保有するニッポン放送株が、議決権ベースで約40.5%に達したことが分かった。
◇ダイレクトメールを使った強引な商法で行政処分を受けた業者などが、住民基本台帳の閲覧制度を利用して、個人情報を大量に入手していることが、特定非営利活動法人「情報公開クリアリングハウス」の調べでわかった。
◇自民党の古賀誠元幹事長と民主党の川端達夫幹事長は国会内で会談し、政府、与党が今国会に再提出し、成立を目指している人権擁護法案について協議し、法案提出後、両党間で調整を本格化させていくことで一致した。
◇全国の病院に貸しテレビを納入している業者でつくる業界団体「テレビシステム運営協会」がNHK受信料を不払いとしている問題で、当事者が話し合う公開ヒアリングが衆院議員会館で開かれた。NHKは文書で回答し欠席した。協会側は「患者は自宅と病院で受信料の二重払いになる。病室は免除とするべきだ」と主張。NHK側は文書で「受信契約の対象は病院か貸しテレビ会社で、患者が受信料を支払うことはない」とし、不払いの撤回を求めた。
◇国際理解に貢献したジャーナリストに贈られるボーン・上田記念国際記者賞の選考委員会は、2004年度の受賞者にTBSワシントン支局長の金平茂紀氏を選んだ。
◇TBSの井上弘社長は定例会見で、NHK総合で3月末からスタートする番組『探検ロマン世界遺産』の放送予定に文書で抗議したことを明らかにした。抗議文書は4日付で「TBSがコンテンツ価値を高めた分野への参入はNHKの肥大化を示し、民放との健全なバランスの上に立つ放送制度を損ねる」と批判した。
◇フジサンケイグループとライブドアが繰り広げているニッポン放送株式の"争奪戦"で、ニッポン放送は同社株を最大で4720万株新たに取得できる権利(新株予約権)を発行し、フジテレビに与えると発表した。
◇ライブドアの堀江貴文社長は会見し、ニッポン放送とフジテレビによる対抗措置について、「不当な新株予約権の発行で、できるだけ早く差し止め請求することを考えている」と話し、発行差し止めを求める仮処分を24日にも東京地裁に申請する方針を明らかにした。
◇04年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」が発表された。大賞は「NHK紅白プロデューサーが制作費8000万円を横領していた!」(週刊文春7月29日号)と「やらせ現場スクープ撮 白骨温泉は着色されていた!」(週刊ポスト7月23日号)の2作。
2月24日◇フジテレビはニッポン放送株式に対する公開買い付け(TOB)の期間を延長すると発表した。従来は1月18日から3月2日までを予定していたが、これを3月7日まで延ばす。
◇ライブドアは、フジテレビを割当先とするニッポン放送の新株予約権について、発行差し止めの仮処分を東京地裁に申請した。
◇NHKの番組制作費詐取事件で、警視庁捜査2課は元チーフプロデューサー磯野克巳容疑者が新たに約1100万円をだまし取っていたとして詐欺容疑で再逮捕した。磯野容疑者は4度目の逮捕。今回の逮捕分を合わせると詐取総額は約3800万円に上る。
◇自民党「朝日新聞の問題報道に関する調査プロジェクトチーム」は、NHK番組改変問題をめぐる同社のインターネット版記事の見出しが「改変」されているとして、同社にその経緯や理由の説明を求める通告書を送った。通告書によると、1月17日時点のネット版の記事は見出しが「NHK番組に中川昭・安倍氏『内容偏り』 幹部呼び指摘」だったが、24日時点では「中川昭・安倍氏『内容偏り』指摘 NHK『慰安婦』番組改変」と「改変」されているとしている。
◇NHK番組改変問題でNHKと朝日双方の責任を問うシンポジウムが東京・文京区民センターで開かれ、「そもそも『慰安婦の強制連行』というこれまでの報道が誤報だ」として、朝日新聞に訂正記事の掲載を求める運動を行うことを確認した。約300人参加。藤岡信勝拓大教授、西岡力東京基督教大教授、秦郁彦・元日大教授、元朝日新聞記者の評論家・稲垣武氏が出席。
◇衆院憲法調査会は、憲法の前文に関する討議と締めくくりの自由討議を行い、2000年以降5年間にわたる憲法論議を終えた。
◇自民、民主、公明3党は、憲法改正の手続き法となる国民投票法案作りに着手し、今国会提出を念頭に調整することで合意した。同法案を審議するため、衆参両院憲法調査会を審議機関に格上げする国会法改正案については今国会で成立させる方針を確認した。
◇政府・自民党は、郵政民営化関連法案の今国会中の成立を図るため、6月19日までの国会会期を大幅に延長する方向で検討に入った。延長幅は50日間程度とする案が有力となっている。
◇「武富士」が、同社の違法な取りたてなどを問題にした記事で名誉を棄損されたとしてジャーナリスト・三宅勝久さんと『週刊金曜日』に対し1億1000万円の賠償を求めた訴訟で、東京高裁は請求を棄却した一審判決を支持し、武富士側の控訴棄却の判決を言い渡した。
◇朝日新聞は、『週刊朝日』2月11日号掲載の記事「『女帝論』への雅子さまの思い」の中で、皇后さまの和歌について事実関係に誤りがあったとして3月1日発売号に訂正記事を出すことを明らかにした。
◇沖縄県酒造組合連合会は記者会見でテレビでの泡盛の広告・宣伝を4月1日から規制することを発表した。同会は「未成年者の飲酒問題に対する社会的要請に応える」としている。
2月25日◇06年度から4年間使われる中学校の教科書の採択が今夏に行われるのを前に、広島県教育委員会が採択権限を持つ市町教委の担当者らに今後の手続きなどを説明する際、「新しい歴史教科書をつくる会」の情報紙や同会が主導してつくった歴史教科書(扶桑社版)の採択を報じる新聞記事のコピーを添付した資料を配布していたことがわかった、と報道。
◇南野知恵子法相は閣議後の記者会見で、今国会に再提出する方向で調整を進めている人権擁護法案について3月中旬までの閣議決定を目指す意向を表明した。
◇東京電力と講談社は、フジテレビのニッポン放送株に対する株式公開買い付け(TOB)に応じることを明らかにした。東電は発行済み株式(3280万株)の0.49%にあたる15万9980株、講談社は0.5%強の約18万株を保有。
◇ニッポン放送 がフジテレビ を引受先とする新株予約権の発行を決めたことについて、同放送大株主とされるM&Aコンサルティング(村上ファンド)は、自社のホームページ上で「日本株式市場に重大な悪影響を与えかねない」と批判するコメントを発表した。
◇NHKの橋本元一会長は2005年度予算について、全職員の給与を削減し、役員報酬と職員給与で28億8000万円の経費節減を行う方針を固めた、と報道。
◇「『九条の会』をきく県民のつどい」が横浜市の神奈川県民ホールで開かれ、5000人を超える加者が集まった。講演は作家の大江健三郎、小田実、評論家の加藤周一の各氏。鎌倉在住の井上ひさし氏が特別参加。
◇テレビ東京は、花粉症治療実験のねつ造が発覚して放送を打ち切った情報番組『教えて!ウルトラ実験隊』について、同番組を担当した制作プロダクション「日本テレワーク」への新たな発注を「4月から9月末までの半年間は少なくとも停止する」方針を決めた。
2月26日◇ヤフーはNHK系列の番組制作会社、NHKエンタープライズ21と共同でドキュメンタリー番組を制作し、今年5月からヤフーのサイトで配信すると発表した。
◇ライブドアの堀江貴文社長は民放のニュース番組に出演し、フジテレビによるニッポン放送株公開買い付け(TOB)について「損しない仕組みだったら応じてもいい」などと述べ、条件第では保有するニッポン放送株をフジに売却する可能性があることを示唆した。
2月27日◇自民党の新憲法起草委員会は、4月下旬に公表する憲法改正試案の骨格を固めた。安全保障では「戦力の不保持」を定めた9条二項を改めて自衛のための組織を保有すると明記。集団的自衛権の行使は可能との立場に立つものの、条文には明記しない。前文は全面的に書き直し「日本の歴史、伝統、文化」を盛り込む。
◇自民党の中川秀直国対委員長は福島県いわき市で講演し、憲法改正手続きを定める国民投票法案を4月中に国会へ提出する意向を示した。
◇国民保護法に基づき、都道府県が作成する国民保護計画のモデル素案が明らかになった。都道県が攻撃を把握した場合に、国の警報を待たずに知事が市町村に緊急通報する手順などを具体に規定。通信機器の多重化など日常的に進める準備も盛り込んでいる。
◇ライブドアが保有するニッポン放送株の比率(議決権ベース)が、先週末の25日までに43%を超えたことがわかった。
2月28日◇企業年金を受け取っているTBSの元社員356人が同社などを相手に「制度変更による年金減額は違法」として現行制度で年金を受け取る権利の確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。
◇自民党はNHK番組改変問題で、安倍晋三幹事長代理らが政治圧力を掛けたと朝日新聞が報道したことについて、同社の「報道と人権委員会」で報道内容の調査検証を行ったかどうかなどを明らかにするよう文書で回答を要求した。
◇大和証券SMBCは、保有するニッポン放送株262万5000株(発行済み株式数の約8%)を株式公開買い付け(TOB)実施中のフジテレビに売却することを決めたと発表。発行済み株式数の0・37%に当たる12万株を保有する関西電力も、TOBに応じたことを明らかにした。


3月
3月1日◇NHKの海老沢勝二前会長が中央防災会議委員を退任し、後任に橋本元一会長が任命された。
◇民主党の外務、防衛、緊急事態法制プロジェクトチーム合同会議は、有事や大規模テロ、自然災害への対応策をまとめた緊急事態基本法案の最終案を了承した。
◇ライブドアがニッポン放送の新株予約権の発行差し止めを求めた仮処分申請で、当事者の主張聞く初の審尋が東京地裁で行われ、双方の代理人が同放送のフジテレビに対する新株予約権発の是非について意見を述べた。ライブドア側は「新株予約権の発行は、フジのニッポン放送に対する支配権を維持することが目的で違法だ」と主張、同放送は「企業価値の維持という正当な目的で発行する」などとして全面的に争う姿勢をみせたとみられる。
◇バラエティー番組『カミングダウト』で女性タレントが窃盗行為をしたことがあると発言した問題で日本テレビは、渡辺弘編成局長と番組プロデューサーら4人を懲戒処分にした。
◇厚生労働省「ハンセン病問題に関する検証会議」が最終報告書を提出。隔離政策が「らい予防法」の廃止される96年まで続いた最大の理由を、旧厚生省が予算面などでの既得権を守るために「国立療養所中心主義」を変えなかった点にあると分析した。ハンセン病問題の報道に消極的だったマスコミの責任についても「社会的に問題を抹殺したのも同然」とした。
◇消防庁は都道府県が国民保護計画を作る際のモデル計画の素案を公表した。国が武力攻撃事態を認定する前に、各都道府県知事が「緊急事態連絡室」を設置し情報収集に当たるほか、被災した市町村が講じる住民避難など初動的な被害対策を支援するなど具体的な方針を示した。
◇日弁連は与党が今国会提出を目指している憲法改正の国民投票法案に関する意見書を発表した。与党の法案骨子で国民投票の結果に影響を及ぼす目的の報道を禁じている点を問題視し、「表現の自由は最大限尊重されるべきだ」と指摘した。
3月2日◇神奈川県が05年度から殺人や暴力など残虐シーンを多く含む家庭用テレビゲームソフトを条例に基づき「有害図書類」に指定し、18歳未満への販売を禁じる方針を固めたことが分かった。
◇朝日新聞社はNHK番組改変問題の報道に関し、自民党が主催する公開討論会に担当記者らの出席を要請していることについて文書で回答し「紙面並びに回答書で可能な限り説明しており、出席は遠慮する」と応じない考えを改めて伝えた。
◇英政府はBBCの権限や義務を定める特許状の改訂に向けた改革案を公表した。BBCを管理してきた経営委員会を廃止し外部機関を新設するなど独立した組織に管理権限を委ねる狙い。
◇総務省は「マスメディア集中排除原則」違反が見つかった民放テレビ・ラジオ局71社に対し、文書で厳重注意するとともに再発防止策を求めた。特に放送局自らが株主となって違反していた17社は悪質と判断、放送局に対しては初めて「警告」を出した。また民放連や日本コミュニティ放送協会、加盟新聞社が違反株主となっていた新聞協会にも原則の周知徹底を求めた。
◇政府・与党は、教育基本法改正案と自衛隊の「国際平和協力活動」を本来任務に格上げする自衛隊法改正案について、今国会への提出を見送る方針を固めた。
◇フジテレビが、携帯電話向け情報配信会社のインデックスと共同で今月中にテレビ番組の企画会社を設立することが分かった。ライブドアの堀江貴文社長がニッポン放送株取得目的に掲げる「放送とITの融合」に既に取り組んでいる形。
◇雑誌協会、「『人権擁護法案』――国会提出に対する意見書」発表。「全面的に反対の意思を表明」した。
3月3日◇NHKと北海道内民放テレビ5社は、来春の運用開始に向けた地上デジタルテレビ放送局の免許を総務省北海道総合通信局に申請した。
◇ニッポン放送はライブドアが同社株を大量取得した2月8日の時間外取引について証券取引法違反の疑いがあるとして、証券取引等監視委員会と東京証券取引所に調査を申し入れた。
◇電通はフジテレビによるニッポン放送株の公開買い付け(TOB)に応募する方針を固めた。電通の保有するニッポン放送株は16万株弱(発行済み株式数の0.49%)。これでフジテレビが目標の25%を超えることになる。
◇ニッポン放送買収をめぐりライブドアの堀江貴文社長が東京の外国特派員協会で記者会見した。協会によると出席した取材陣はカメラマンを除き260人と新記録。
◇ニッポン放送の社員が「フジサンケイグループに残る。ライブドアの経営参画に反対する」という声明文を発表した。役員を除く全社員238人のうち9割以上の社員が総会を開いて決定。声明文では「リスナーへの愛情が感じられない」とライブドア堀江社長を批判した。
◇部落解放同盟の第62回全国大会が東京の九段会館を主会場に始まった。「人権侵害救済法」の今国会での成立や、狭山事件の再審開始を求める取り組みの強化などを盛り込んだ05年度運動方針案について討議する。
◇民放労連、全国の民放局に「指定(地方)公共機関の返上・辞退を求める申入書」を出す。
◇NHKの橋本元一会長は定例記者会見で、日本ラグビー選手権大会で審判が着るジャージーの「朝日新聞」のロゴを巡り、生中継中止をいったん決めるなど混乱したことについて「熱烈なファンのご要望を損ねたことについては、大変反省しています」と謝罪した。また、受信料の支払い拒否・保留に対して、3月末までの間、不払いの視聴者世帯を説明して回るのべ職員数を6200人に増加し「50万件以内には収めたい」と述べた。
◇スマトラ沖大地震の被災者支援のためタイに派遣され、宿泊先のホテルから転落死した航空自衛隊3曹の遺体の写真が4日発売の写真週刊誌『フライデー』に掲載されることがわかったとして、防衛庁は講談社に発売の中止を求めた。これに対し、同社は発行中止を拒否した。
◇対談を電子掲示板「2ちゃんねる」に無断転載され著作権を侵害されたとして、漫画家の北川みゆきさんと小学館が同掲示板の管理者に転載の差し止めと300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁の塚原朋一裁判長は「管理者には著作権侵害となる書き込みがあれば速やかに是正する義務がある」と述べ、転載の差し止めと計120万円の支払いを命じた。一審・東京地裁判決は「著作権を侵害したのは書き込みをした発言者で、掲示板の管理者ではない」として請求を棄却していた。
◇麻生総務相は参院予算委で、マスメディアの集中排除原則に関し「資本力の少ない地方では、(放送局の)株を買ってくれといっても買う大きな企業がない。今後いろいろな形について検討する」と語り、原則を定めた総務省令改正などを検討する考えを明らかにした。
◇日本テレビが深夜番組『カミングダウト』で、女性タレントの窃盗行為をクイズの題材として放送した問題で、同局は警視庁に経緯報告とおわびをした。
◇自民党新憲法起草委員会は国民の権利と義務に関する小委員会の第3回会合を開き、国民に対する国防の責務が必要だとの考えで一致した。
3月4日◇ライブドアがニッポン放送の新株予約権をフジテレビに与えることの差し止めを求めた仮処分申請で、東京地裁は2回目の審尋を開いた。双方の代理人から追加の主張を聞いたが、審理は約30分で終了した。
◇政府は、住民の避難・救援やライフラインの確保など、武力攻撃に対する国や地方自治体の対処措置を定めた国民保護基本指針案を公表した。
◇今国会に提出が予定されている人権擁護法案が、新たな人権救済機関を法務省のもとに置くとしていることについて、部落解放同盟の松岡徹書記長は記者会見で「我々は内閣府か法務省かという議論はしておらず、独立性が必要だといってきた」と述べた。
◇出版流通対策協議会、声明「改めて『個人情報保護法』に異議を申し立てる」発表。
3月5日◇NHK番組改変問題で、日本ジャーナリスト会議は東京・神田神保町で討論集会「どうするNHK ジャーナリズムと権力」を開いた。吉見俊哉・東大大学院教授、元NHKチーフプロデューサーの津田正夫・立命館大教授らが発言。
◇民主党の岡田代表は愛媛県西条市で記者会見し、人権擁護法案で「凍結」とされているメディア規制について「凍結では不十分で、削除が必要だ。一方でメディア規制以外の部分は成立させる必要がある」と述べた。
◇自民党は、個人情報を漏えいした民間企業の社員に対する罰則の法制化を目指し、政調審議会の中に作業チームを設置する方針を決めた。
3月6日◇ニッポン放送株の8%余りを保有しフジテレビの公開買い付けに応じる方針を示している大和証券SMBCに対し、この株式を売却したフジサンケイグループ創業者一族の鹿内宏明氏夫妻が、違法の疑いがあるとして株式の返還を求めていることが分かった、と報道。
3月7日◇地上波デジタル放送の電波塔としてNHKと在京民放テレビ局の計6局が計画している600メートル級の新タワーの建設地に、東京都港区麻布台の郵政公社跡地が有力となっていることが明らかになった、と報道。
◇ダムからの土砂で被害を受けたとしている富山県の漁業関係者らが、国の公害等調整委員会にチューリップテレビの番組のビデオが証拠として採用されたことから、チューリップテレビは委員会に証拠採用の取り消しを申し入れた。
◇東芝は、フジテレビが進めているニッポン放送株の公開買い付けに応じることを明らかにした。東芝は約8万株(発行済み株式の約0・2%)を保有している。
◇フジテレビの公開買い付けに応じて大和証券SMBCが売却するニッポン放送の株式を巡って、この株式を売却した鹿内宏明氏夫妻が、大和証券SMBCの対応に違法な疑いがあるとして、証券取引等監視委員会などに調査を申し入れた。
◇NHKの番組制作費流用事件で、東京地検は元チーフプロデューサー磯野克巳容疑者を約1150万円の詐欺罪で追起訴した。磯野容疑者の起訴は4回目で、立件総額は計約3900万円。
◇NHK番組制作費流用事件で、NHKは磯野克巳容疑者が計4200万円を新たに引き出していた疑いがあると発表。これで、内部調査で判明した不正総額は9992万円にのぼる。
◇自民党の安倍晋三幹事長代理は千葉市で講演し、NHK番組改変問題への安倍氏の関与を指摘した朝日新聞の記事に関し「既にこの問題は決着が付いたと思う。朝日新聞にわたしが(NHK幹部を)呼び付けたという証拠を出せと言っても出すことができない」と述べた。
◇人権擁護法案について法務省が検討している修正内容がわかったと報道。法律の見直し期限は5年後とし、修正の柱となる「メディア規制の凍結」とともに法案の「付則」に書き込む方針。
◇最高裁第二小法廷(福田博裁判長)は、『噂の真相』(休刊)が掲載した作家の和久峻三氏らについての記事をめぐって名誉棄損罪に問われた同誌元編集長・岡留安則被告と同誌元編集部員・神林広恵被告の上告を棄却する決定をした。岡留被告を懲役8カ月執行猶予2年、神林被告を懲役5カ月執行猶予2年とした一、二審判決が確定する。
3月8日◇ニッポン放送の株式公開買い付けでフジテレビは、ニッポン放送の発行済み株式総数(3280万株)のうち36・47%(議決権比率で39・26%)を取得したと発表した。株主総会で合併などの重要事項を決議するには3分の2以上の賛成が必要だが、フジテレビは3分の1を確保したことで、単独で否決できる拒否権を得た。
◇ライブドアは、ニッポン放送株の過半数を取得して経営権を得た場合、ニッポン放送が発行済み株式の22%強を保有するフジテレビ株について25%超まで買い増す方針を明らかにした。
◇麻生総務相は閣議後記者会見で「マスメディア集中排除原則」について、「(省内に)具体的な指示をした。年内に結論を得るように、きちんと意見を取りまとめていく」と述べ、見直す方針を明らかにした。
◇民主党は役員会で、政府が今国会に改めて提出する「人権擁護法案」について、政府・与党側に対し報道機関の取材を規制の対象とする規定を削除するよう求める方針を決めた。
◇自民、公明両党は、政府が今国会に再提出する人権擁護法案について、近く民主党と修正協議に入る方針を固めた。
◇人権擁護法案に反対して、ジャーナリストの野中章弘氏、『世界』編集長の岡本厚氏、民放労連委員長の碓氷和哉氏、弁護士の日隅一雄氏ら12人が議員会館で記者会見。
◇人権擁護法案が今国会に再提出される問題で、新聞労連、民放労連、出版労連、日本ジャーナリスト会議、メディア総合研究所、日本ペンクラブ専門委員会の6団体が再提出に反対する共同声明を発表した。
◇朝日新聞の「天声人語」に関する『週刊新潮』の記事で名誉を傷つけられたとして、朝日新聞社が新潮社に謝罪広告の掲載と5000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁の大喜多啓光裁判長は、新潮社に150万円の賠償を命じた一審判決を変更し「記事は真実性もなく、真実と信じた相当の理由もない」と述べて同社に500万円の支払いを命じた。
◇自民党新憲法起草委員会は「表現の自由」について、青少年の健全育成に悪影響がある場合に限り、一定の制限を認める方針を固めた。
◇NHK経営委員会の石原邦夫委員長は4月に任期満了を迎える理事の刷新問題について、05年度予算の国会委員会審議後の今月中にも交代する可能性があることを示唆した。現在8人いる理事のうち、7人が4月24日で任期満了になる。石原委員長は「7人全員が代わるのか」との問いに「『刷新』と言ったらそれ以外ない」と答えた。
◇韓国軍合同参謀本部によると、竹島付近の日本海上空で朝日新聞社の軽飛行機が韓国防空識別圏に接近、韓国空軍から警告を受けたため防空識別圏に入らず引き返した。
3月9日◇番組構成委託料名目でNHKから約1900万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた元チーフプロデューサー磯野克巳被告とイベント企画会社社長上原久幸被告の初公判が東京地裁(村瀬均裁判長)で開かれ、両被告は起訴事実を認めた。
◇NHK番組制作費流用事件で警視庁は、NHKから約1160万円をだまし取ったとして元チーフプロデューサー磯野克巳容疑者を再逮捕、番組企画会社代表久保田芳文容疑者を逮捕した。磯野容疑者の逮捕は5回目で、立件総額は約5000万円になった。
◇受信料の不払いが急増しているNHKの05年度予算案を審議する衆院総務委員会が15日に行われることになったことが、自民、民主両党の同委理事間協議で固まった。
◇麻生総務相は参院予算委で「いまNHKが一丸となって(受信料徴収を)やっている最中だが、この結果を見た上で改めて(徴収を)どういう方法にするか考えないといけない」と述べ、状況が改善されない場合は徴収方法の見直しも検討する必要があるとの認識を示した。
◇NHK番組改変問題で、東京弁護士会は「NHKは番組内容について政治家にしばしば事前説明を行ってきており、そのような行動が憲法21条の検閲禁止との関係で問題になるとの認識が希薄だ」と指摘し、事前説明の中止を求める会長声明を発表した。
◇民主党は「次の内閣」の会合で、NHKの2005年度予算案の承認を保留することを決めた。会合で「受信料の使い方が明確でない」などの意見が相次いだため。
◇今国会に再提出する予定の人権擁護法案について、法務省は初めて与党側に詳細を説明した。午前中の公明党の法務部会で了承を得たが、「メディア規制」については「凍結ではなく削除した方がいい」との意見が相次いだ。
◇ライブドアの保有するニッポン放送株が、7日現在で発行済み株式の42.23%に当たる1385万株余りに達したことが、同社が提出した株式等の大量保有の変更報告書で分かった。
◇ニッポン放送は、同放送の株主の1人が、フジテレビを割当先とした巨額の新株予約権の発行を差し止める仮処分を東京地裁に申請した、と発表した。
◇民放労連、全国の都道府県知事へ「放送局を指定地方公共機関としないことを求める要請書」を送付。
3月10日◇第2次大戦中に編集者など約60人が治安維持法違反で摘発された言論弾圧事件「横浜事件」で、終戦直後に有罪判決を受け確定した元被告5人の遺族が「拷問で虚偽の自白をさせられており無罪」と主張した第3次再審請求の抗告審で、東京高裁は1審・横浜地裁の再審開始決定を支持し、検察側の即時抗告を棄却する決定をした。
◇人権擁護法案について、自民党法務部会は「地方で救済実務を担う人権擁護委員の選考過程が不透明」などとして法務省案の了承を見送った。15日に再度部会を開き党内調整を進める。当初予定していた15日の閣議決定は見送られる方向になり、提出はずれ込む見通しとなった。
◇衆院総務委は理事懇談会を開き、15日の委員会で2005年度NHK予算案を審議し、NHKが一部を生中継することを決めた。衆院事務局によると同予算案のテレビ生中継は初めて。
◇ニッポン放送が、議決権ベースで同放送株の約45・5%を保有しているライブドアへの対抗策として、ライブドアが時間外取引で取得した約30%分の株式の名義書換え拒否を検討していることが分かった、と報道。
3月11日◇入学式や卒業式の「君が代」斉唱のとき、必ずしも起立や斉唱をしなくてもいいことを生徒にきちんと説明しなかったとして、大阪弁護士会は大阪府高槻市内の市立中学校の校長に「起立しない自由、歌わない自由を十分に説明するように」と勧告したと発表した。
◇自民党執行部は人権擁護法案について、党内に人権擁護委員の資格やメディア規制のあり方を巡って異論があることから党内調整を尽くす方針を決めた。与謝野馨政調会長は役員連絡会で「皆さんの懸念が払拭されない限り、法案は提出しない」と明言した。ただ、今国会に法案を提出する方針は変えていない。
◇人権擁護法案について南野知恵子法相は閣議後会見で、法務省原案を修正する考えのないことを明らかにした。
◇政府は閣議で、性犯罪者ら受刑者に対する刑務所での矯正教育義務化や民間人で構成する刑事施設視察委員会設置などを盛り込んだ受刑者処遇法案を決定。今国会に提出、成立を目指す。
◇自民、公明、民主3党の憲法調査会長らは国会内で協議し、憲法改正手続きを定める国民投票法案に関する3党協議機関を設置する方向でそれぞれ党内調整に入ることで合意した。
◇自民党の新憲法起草委員会は4月にまとめる新憲法草案試案の骨格を固めた。焦点の集団的自衛権の行使に関しては、憲法の条文に明記せずに政府解釈の変更で行使を認めるようにする。また、前文に「日本の歴史・文化・伝統」を強調する文言を記すことや、政教分離を定めた条文の一部緩和も盛り込むことが固まった。
◇ライブドアがニッポン放送によるフジテレビへの新株予約権発行の差し止めを求めた仮処分申請で、東京地裁(鹿子木康裁判長)は商法が禁止する「著しく不公正な発行」にあたると認定し、発行差し止めを命じる仮処分決定を出した。ニッポン放送は同日、決定を不服として同地裁に保全異議を申し立てた。
3月14日◇人権擁護法案について、自民党の議員連盟「人権問題推進懇話会」は、「各地で救済実務を担う人権擁護委員を日本人に限定するべきだ」との意見でおおむね一致した。
◇ニッポン放送の亀渕昭信社長は、同放送の主要子会社で音楽・映像ソフトを販売するポニーキャニオン株を同じフジサンケイグループのフジテレビに売却することを検討していることを明らかにした。
◇フジテレビが行った株式公開買い付け(TOB)に応じた東京電力に対し、東電の個人株主が「市場価格より安い価格で応じたのは責務に反する」として、取締役の責任を問う訴訟を起こすよう東電に求める「訴訟提起請求書」を送った。60日以内に東電が取締役を提訴しなければ株主本人が取締役を相手に株主代表訴訟に踏み切る、としている。
3月15日◇NHKの中山壮介理事は衆院総務委で、3月末に受信料の支払い拒否・保留が2月末の56万件から増えて70万件に達する可能性があることを明らかにした。
◇NHKの05年度予算案は衆院総務委で自民、公明両党の賛成多数で承認された。民主、共産、社民の野党3党はこの日の審議を通じて、NHKが報道機関としての独立性を保つことへの確約がなかったなどとして反対した。予算案承認の全会一致が崩れたのは97年以来8年ぶり。
◇NHK番組の改変問題に関連して、01年1月の放送前日、当時、国会対策の担当局長だった野島直樹理事が、政治家に面会した直後にNHK局内で開かれた番組試写に同席し、感想を述べていたことを認めた。衆院総務委で塩川鉄也氏(共産)の質問に答えた。野島理事は「感想のようなことは言ったかもしれないが、意見のようなものは言わなかった」と説明した。
◇NHK番組改変問題で、NHKの宮下宣裕理事は衆院総務委で、番組を放送した01年1月30日より前に中川昭一衆院議員(現・経済産業相)と面会の約束を取り付けていたことを明らかにした。塩川鉄也委員(共産)の質問に「アポを取ったということはある」と答えた。しかし実際には中川事務所を訪問しなかったと説明した。
◇日本ペンクラブは、与党が今国会にも提出予定の「憲法改正国民投票法案」について、白紙撤回するよう求める声明を出した。
◇人権擁護法案について、自民党の法務部会は改めて審議したが、意見はまとまらなかった。部会長の平沢勝栄衆院議員は「意見集約ができない限り、法案を出すつもりはない」とし、引き続き議論することにしている。
◇ニッポン放送の発行済み株式総数の18.57%を保有していたM&Aコンサルティング(通称・村上ファンド)が2月中に同放送株を大量売却し、同月末時点で保有比率が3.44%に低下していたことが、関東財務局に提出された大量保有変更報告書で分かった。
3月16日◇ライブドアが市場取引でニッポン放送株を追加取得し、議決権ベースで50%を超えたことが明らかになった。保有株が過半に達したことでライブドアは6月末の株主総会を通じて過半数の取締役を送り込み、経営権を掌握する方針。
◇市民が重大な刑事裁判の審理に参加する「裁判員制度」を知ってもらおうと、東京高裁が同高裁内に設けたモデル法廷で、一般公募した参加者を対象に初めての説明会を開いた。
◇フジテレビの株価は、大幅増配を好感し買い物が殺到し、前日比39000円高の26万9000円と急騰し取引を終えた。朝方は値幅制限の27万円のストップ高で寄り付き、高値で取引された。ニッポン放送の株価は600円安の6900円と急反落した。
◇ライブドアが保有しているニッポン放送株の比率が、議決権ベースで50%超を確保したことが分かった。複数のライブドア関係者が明らかにした。ライブドアは「当社がニッポン放送株の議決権で半数を超えたという事実はない」とのコメントを発表した。
◇ライブドアとフジテレビによるニッポン放送株争奪戦で、フジを引受先とする同放送株の新株予約権発行を差し止める仮処分決定が出た問題で、東京地裁(西岡清一郎裁判長)は同放送の保全異議申し立てを退ける決定をした。同放送側は東京高裁に保全抗告した。
◇トヨタ自動車が保有していたニッポン放送株9万6000株(発行済み株式数の0.29%)を11日に全株売却していたことが明らかになった。少数株主に株式が集中して同放送株が上場廃止になる公算があるとみて売却に踏み切ったもよう。
◇人権擁護法案について新聞協会と民放連はメディア規制条項の削除を求める共同声明を発表。
◇日本劇作家協会、「表現・言論の事前規制に反対する緊急アピール 人権擁護法案再提出について」を発表。
◇日本新聞協会は会長選考委員会を開き、6月に任期満了となる箱島信一会長(朝日新聞社社長)の再任を内定した。
◇自民党の情報漏えい罪検討プロジェクトチーム(座長・山口俊一衆院議員)は、個人情報を漏えいした民間企業の従業員に罰則を設けるため今国会で関連法の改正を目指す方針を決めた。
◇NHK番組改変事件をめぐる、衆議院総務委の質疑の一部を掲載した朝日新聞の記事について自民党の調査チームは「NHKが放送前に中川経済産業大臣と面会の約束をしたかのような誤解を読者に与えかねないものになっている」と指摘する通告書を朝日新聞社に送った。
3月17日◇NHKの2005年度予算案は衆院本会議で、与党の賛成多数で承認された。野党は「明確な改善策がない」(民主党)などとして採決で反対。
◇ジー・オーグループの巨額詐欺事件に絡み、被害者12人が「CMを見て信頼し、出資した」として、グループの商品のCMを放送した日本テレビに損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は請求を棄却した。
◇自民党は人権擁護法案について修正を検討する方針を決めた。全国で活動する人権擁護委員について、党内から出ている「外国人や特定の団体の影響力が強まりかねない」との異論に配慮したもので、日本人に限る「国籍条項」を導入する方向で検討する。
◇民放連の日枝久会長は記者会見で、テレビ・ラジオ局への敵対的買収に対する防衛策などを協議する組織「株式等経営戦略検討プロジェクト」を民放連内に設置したことを明らかにした。フジテレビ、日本テレビ放送網、TBS、テレビ朝日、テレビ東京と、ラジオ局の文化放送の計6局が参加。経営企画部門などの各局役員が話し合う。
◇ライブドアは、メディア、IT(情報通信)、金融の3部門を傘下に置く持ち株会社制度への移行を検討していることを明らかにした。
◇民主党の憲法調査会は衆院議員会館で役員会を開き、憲法改正手続きを定める国民投票法案について、与党との共同提案に向けて自民、公明両党と協議に入る方針を確認した。
3月18日◇麻生総務相は閣議後の会見で、ライブドアがフジテレビ買収に向けた資金調達の動きを見せていることについて「電波は公共のもの。一部独占するとか支配するとかいう話になってくると、いかがなものかと思う」と述べ、不快感を示した。
◇ライブドアが、ニッポン放送のフジテレビへの新株予約権発行を差し止めるよう求めた仮処分申請の抗告審で、東京高裁(鬼頭季郎裁判長)は双方の主張を聞く審尋を開いた。
◇フジテレビをキー局とするFNS系列27社(フジを除く)は「フジテレビに影響力を及ぼそうという意図の下、ニッポン放送を支配しようというライブドアの行為は容認できない」としてフジと同放送を全面的に支持するとの声明を採択した。
◇ライブドアがフジテレビに業務提携を持ちかけていることについて、フジテレビ労働組合は「ライブドアには他社より優れたIT技術も独創的なアイデアもない」と拒否の姿勢を表明した。
◇NHKの携帯電話向けニュースサービスが17日から約20時間にわたり「都内全域でJR各線の線路が炎上」「新宿駅が陥没した」などと誤ったニュースを配信していたことが分かった。
◇静岡市の健康関連商品販売店で女性従業員2人が殺害された事件で、強盗殺人容疑で逮捕された大学生が、『FRIDAY』の記事で犯人と断定され名誉を傷つけられたとして、同社に3300万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こした。
◇政府・与党は人権擁護法案の修正について、人権の啓発などにあたる人権擁護委員への外国人選任は認めるものの、日本と国交がある国の国籍を持つ外国人に限る方向で検討に入ったと報道。事実上、在日朝鮮人を除外することで自民党内の法案慎重派に配慮する狙い。
3月19日 ◇ニッポン放送の経営権争奪戦を展開しているフジテレビとライブドアの提携をめぐって、担当役員が会談していたことが明らかになった、と報道。
3月22日◇東京・渋谷のNHKホールで放送開始80年の記念式典が開かれ、橋本元一・NHK会長が「80周年を迎える中、NHKは設立以来の大きな危機にある。昨年来の不祥事とその後の対応に、視聴者から大きな非難を頂いた。長い年月の間におごりや甘えが生じていた。厳しく反省しなければならない」とあいさつした。
◇ライブドアが時間外取引でニッポン放送株を大量に買い集めた方法について同放送の弁護団は、ライブドアは大株主の投資ファンドと事前に申し合わせた上で取引を行った可能性が高く、証券取引法に違反する疑いが強いとして証券取引等監視委員会に調査を申し入れた。
◇ライブドアがフジテレビの株式を買い進める検討に入った中、フジテレビは最大で500億円分の株式を新たに発行して株式数を増やし、買収されにくくすることを内容とした防衛策を発表。
◇コンサルタント会社「ダイキ・ホールディングス」が『週刊新潮』の記事は名誉棄損として損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(浜田邦夫裁判長)は、220万円の支払いと同誌への謝罪広告掲載を命じた1、2審判決を支持、新潮社の上告を棄却した。
◇リクルート社から接待があったかどうかについての記事をめぐり、フリーライターの岩瀬達哉氏と朝日新聞元編集委員の本多勝一氏が互いに名誉棄損だとして損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第三小法廷(浜田邦夫裁判長)は双方の上告を退ける決定をした。岩瀬氏に176万円、本多氏に200万円の賠償を命じた二審判決が確定した。
◇自民党新憲法起草委員会は国民の権利と義務に関する小委員会を開き、「表現の自由」について「青少年に有害な情報・図書の出版、販売」以外にも新たな制限が必要との認識で一致。
3月23日◇ライブドアとフジテレビによるニッポン放送株争奪戦で、フジテレビへの新株予約権発行を差し止めた仮処分をめぐり東京高裁は同放送の保全抗告を棄却した。これを受けて同放送は新株予約権の発行の中止と、最高裁への特別抗告はしない方針を明らかにした。
◇ライブドアは、フジテレビの株式取得を当面行わない方針を明らかにした。
◇フジテレビとライブドアの提携交渉でライブドア側は、実質的に過半数を保有するニッポン放送株をフジテレビに譲渡する代わりに、フジテレビの行う第三者割当増資などによってライブドアがフジテレビ株を一定割合取得する案を提示した。と報道。
◇総務省は『カミングダウト』で女性タレントに窃盗経験を告白させた日本テレビ、『テレビタミン445』で女性に盗聴の被害者であるような演技をさせた熊本県民テレビ、『教えて!ウルトラ実験隊』で女性に花粉症対策に有効とされる療法の患者であるような演技をさせたテレビ東京の民放3社に対し、放送法に抵触する番組を放送したとして文書で厳重注意した。
◇NHKの諸星衛理事は定例会見で、政治家への番組内容の事前説明について「予算に関係なくても、ほっておくと誤解が生じかねないような問題はこちらから説明する」と述べ、問題の従軍慰安婦特集番組はこのケースに当たるとの認識を示した。
◇電波監理審議会は、「会長の業務執行に関して助言する」との目的で顧問、参与と学識経験者による委員会を置けるとしたNHKの定款から顧問と参与を削除することを認めた。
◇自民党と公明党は国会内で「人権問題等に関する懇話会」を開き、人権擁護法案の今国会提出をめざす方針を確認した。公明党は人権擁護委員に「国籍条項」を加える案について「外国人差別につながる」と自民党側に反対を伝えた。
◇沖縄県議会文教厚生委員会は、県が国民保護計画を策定する際の諮問機関となる協議会設置のための条例制定案について「地上戦を経験した沖縄にとって重要な議案。より審議を深める必要がある」として採択を見送った。
3月24日◇東京都教委は、今春の卒業式で君が代斉唱時に起立しなかったとして都立高校教員ら約50人を懲戒処分する方針を決めた。
◇ニッポン放送、フジテレビとソフトバンクグループの投資会社ソフトバンク・インベストメント(SBI)の3社は、ニッポン放送が保有するフジテレビ株(発行済み株式の13.88%)をすべてSBIに約5年間貸株することで合意し、SBIがフジテレビの筆頭株主になったと発表した。同放送のフジテレビに対する議決権はなくなる。
◇ライブドアは、新聞、通信、放送などの報道機関43社で作る気象庁記者クラブに加盟申請文書を提出した。同記者クラブにはこれまでインターネット媒体社が加盟を求めたケースはなく近くクラブ総会で協議する方針。
3月25日